ニュース

ソフトバンク、AI計算基盤に約4000基の「NVIDIA Hopper GPU」を整備

 ソフトバンク株式会社は10月31日、同社が現在拡張を進めている国内最大級のAI計算基盤において、約4000基の「NVIDIA Hopper GPU」の整備を完了したと発表した。

 ソフトバンクは、約2000基の「NVIDIA Ampere GPU」を用いた0.7EFLOPS(エクサフロップス)のAI計算基盤の稼働を、2023年9月に開始した。今回の約4000基のNVIDIA Hopper GPUの整備により、AI計算基盤全体のGPUは約6000基となり、計算処理能力の合計は4.7EFLOPSとなったという。

 今後は、2024年度から2025年度にかけて、「NVIDIA DGX B200」システムで構成された「NVIDIA DGX SuperPOD」を活用して、GPUを合計約1万基に増強する予定で、さらにその後もGPUの増強を行うことで、AI計算基盤の計算能力としては国内最大級となる25.7EFLOPSの計算能力の実現を目指していくとしている。

 このAI計算基盤は、まずは日本語に特化した国産の大規模言語モデル(LLM)の開発を行う子会社のSB Intuitions株式会社が活用する。SB Intuitionsは、2024年度中にマルチモーダルに対応した約3900億パラメーターのLLMの構築を目指しており、今回のAI計算基盤の増強を受けて、開発をさらに加速していく。

 ソフトバンクでは、AIとの共存社会に向け、AI時代を支えるさまざまな社会基盤の構築に取り組んでいくと説明。AI計算基盤の構築では、経済安全保障推進法に基づく経済産業省の「特定重要物資クラウドプログラムの供給確保計画」の認定を受け、生成AIの幅広い開発者が利用できる計算資源の整備を行うことで、国内における開発基盤の構築・サービス提供体制の強靱化に貢献するとして、今後、このAI計算基盤は自社グループでの利用をはじめ、日本国内の企業や研究機関に対してもサービスとして提供する予定としている。

「NVIDIA Hopper GPU」を搭載したAI計算基盤