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レノボ、AIストレージポートフォリオの拡充として「ThinkSystem」「ThinkAgile」の新モデル21製品を発表

 レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ合同会社(以下、レノボ)は20日、AIストレージポートフォリオを拡充する新製品として、「ThinkSystem」および「ThinkAgile」の新モデル21製品を発表した。

 Lenovo ThinkAgile SDI V4シリーズは、ITインフラストラクチャを簡素化するフルスタックのターンキーソリューションで、データ駆動型推論のための計算を加速し、AI LLM(大規模言語モデル)推論までの時間を短縮する。

 新たなLenovo ThinkSystemストレージは、電力消費量を削減しながらパフォーマンスを最大3倍向上し、10K HDDを搭載した従来のデバイスと比較すると、最大97%の電力削減と99%の密度向上を実現し、データセンターの専有面積を小さくでき、TCOを低減できる。

 Lenovo ThinkAgile SDI V4シリーズと新しいLenovo ThinkSystemストレージは、AIを導入する企業向けに、フルスタックですぐに使えるAI対応インフラストラクチャを提供すると同時に、LLMワークロード向けのより高速な推論パフォーマンスを実現する。これらのソリューションは、データベース、ERP、CRMから仮想化、ハイブリッドクラウド、バックアップ、アーカイブまで、エンタープライズAIとデータモダナイゼーション特有の幅広いワークロードに対応するよう特別に設計されている。AIの主なユースケースには、AI推論、RAG、およびAIモデルのファインチューニングが含まれる。

 新しいLenovo ThinkAgileおよびThinkSystemハイブリッドクラウド/仮想化ソリューションは、演算能力とストレージ能力を個別に柔軟かつ効率的に調整でき、ソフトウェアライセンスコストを最大40%削減し、ビジネス価値を最大化できる。

 Lenovo Neptune液体冷却システムを搭載した新たなLenovo ThinkAgile HXシリーズGPT-in-a-Boxソリューションは、業界初の液体冷却HCIアプライアンスを活用して、エッジからクラウドまでの分散型アプリケーション全体で、AIを概念から成功へと導くターンキーのAI推論を提供する。前世代と比較してエネルギー消費を最大25%削減し、ROIの向上とデータ主導のブレークスルーを達成できる。

 ハイブリッドAIプラットフォーム向けの新しいAIスターターキットは、エンタープライズグレードの推論とRAG(検索拡張生成)ワークフローに対して、検証済みで柔軟かつ簡単な導入を実現する。

 エンタープライズAIの導入を簡素化し、加速するために設計された、事前構成済みのインフラソリューションで、コンピューティング、ストレージ、GPU、ネットワークから成る検証済みの構成は、組織のニーズに合わせて拡張できるように設計されている。AIスターターキットで構成された新しいThinkSystemシリーズのストレージは、ファイル、ブロック、オブジェクトストレージが統合されており、データのサイロ化が解消されるほか、高性能SSDフラッシュテクノロジーの活用により、インサイトを得るまでの時間を短縮できる。

 加えて、AIスターターキットにはAIを活用した新しい自律型ランサムウェア保護機能やデータ保護をさらに強化する暗号化機能、透過的なフェイルオーバーでソリューションのアップタイムを最大化する同期レプリケーション機能が備わっている。

 レノボの次世代技術とサポートサービス「Lenovo Premier Enhanced Storage Support」を組み合わせたソリューションは、個々に合わせた専門知識と迅速な対応で企業のITチームをサポートし、拡張性、パフォーマンス、信頼性をもたらす。これにより自信を持ってAIを導入し、古いインフラの制約なしにイノベーションを推進できるようにする。

 レノボの次世代型ThinkSystemおよびThinkAgileソリューションは、改ざん防止スナップショットやソフトウェアベースの暗号化など、データセキュリティ機能とレジリエンス機能が統合されており、運用リスクの低減とデータ保護の強化を実現する。ThinkSystem DGとDMストレージは、AIを活用した自律型ランサムウェア保護機能を搭載し、機械学習モデルを活用して攻撃を事前に検出および軽減できるなど、サイバーレジリエンスを強化する。

 レノボのデータストレージソリューションは、レノボのXClarityシステム管理ソフトウェアにも対応しているため、企業はすべてのマネージド型ストレージソリューションに包括的なセキュリティ機能を適用し、確かな管理、暗号化、コンプライアンス、通信を実現できる。

 レノボは、AIに最適化した次世代の統合型ソリューションにより、あらゆる業界の顧客がデータを活用して変革を推進できるよう、技術スタックの将来性を確保しながら、迅速なシステムのモダナイズを支援するとしている。