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リッジアイ、感性評価AIなどの技術を活用した異常検知・外観検査AIソリューション「Ridge Inspection」を提供

 株式会社Ridge-i(以下、リッジアイ)は28日、異常検知・外観検査AIソリューション「Ridge Inspection」を提供開始した。

 Ridge Inspectionは、課題に合わせたカスタムAIモデルを搭載できる異常検知・外観検査AIソリューション。最新のAI技術と従来の画像処理技術を組み合わせて、単純な不具合検出だけでなく、複雑な状況分析にも対応でき、課題分析からセンサー選定、AIモデル開発、システム統合までを一貫してサポートし、最適なソリューションを提供する。

 リッジアイでは、異常検知・外観検査におけるAI活用においては、これまで検出精度や効率性の面でいくつかの課題を抱えており、既存ツールで精度を上げるために不具合を完全に検出しようとすると過検出が多発し、現場での適用が難しくなるほか、適切なセンサーや撮像設備の選定が難しいという課題も存在すると説明。また、開発したAIが環境変化に対応できなくなる可能性への懸念や、運用保守の煩雑さも、AI導入の障壁となっており、こうした課題を背景として、Ridge Inspectionを開発したとしている。

設備へのフィードバックスマホ・タブレットでの確認課題に合わせたセンサー、カスタムAI、システムを組み合わせ提供

 ソリューションでは、顧客の課題に合わせて最適な組み合わせを提案するが、中でも特長的なのが、個人差が大きい定性的な判断を数値化するリッジアイ独自のAI「感性評価AI」を活用できることだと説明。感性評価AIは、従来熟練者の目や手触りなどの感覚に頼っていた判断を定量化し、定性的な情報を数値で示せる。例えば、水質汚染の度合い、炉の燃焼状態、イベント会場の混雑率など、本来定量化が難しく感性に頼っていた部分を数値化できる。アノテーション作業も直感的に行える仕組みとなっており、簡単に学習データを作成できる。

 Ridge Inspectionは、工場やインフラ、プラント、医療、建設など多岐にわたる産業分野での活用が見込まれる。例えば、工場では車体塗装の外観検査やタイヤ摩耗の状態判定、飲料缶内部の検査などに利用され、インフラ分野では配管内部のさびや腐食のレベル分類や水処理施設での異常検知、さらには太陽光パネルの外観検査にも対応可能。また、プラント分野では配管や炉床の異常検知、医療や建設分野ではX線画像の分析や生コンクリートの性状検査などにも応用できる。

 リッジアイでは、Ridge Inspectionを通じて、幅広い産業分野における異常検知や外観検査の効率化と品質向上を目指し、さらなる技術革新を進めていくとしている。