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マクニカ、VAST DataのAI向けデータプラットフォームを日本市場に提供

 株式会社マクニカは17日、AIインフラストラクチャー向けに新たなデータプラットフォームを提供する米VAST Dataと販売パートナー契約を締結し、AIに最適化されたストレージソリューションを日本市場に提供すると発表した。

(左)VAST Data Vice President of ChannelsのGregg Machon氏、(右)株式会社マクニカ クラビス カンパニー プレジデントの伊藤啓介氏

 AIインフラでは、高速コンピューティングや高速ネットワークと並んで、ストレージの重要性が高まっているが、画像、動画、テキストを扱うマルチモーダルLLMでは、エクサバイト級のデータを高速に扱う必要があり、従来のストレージシステムではパフォーマンスや複雑な運用管理が課題となっているという。

 こうした課題に対処するため、VAST Data Platformは、ストレージやデータベース、コンテナ化されたコンピュートエンジンサービスを、拡張性のあるソフトウェアプラットフォームに統合し、最新のデータセンターでAIやアクセラレーテッドコンピューティングツールがパワーを発揮できるように設計されている。

 また、VAST Data Platformの「分散型シェアードエブリシング(DASE)アーキテクチャー」上に構築され、エクサバイト規模の大容量データを瞬時に処理できるように設計されているため、高い拡張性と冗長性を実現する。さらに、NVIDIA BlueField DPUを活用してネットワークをオフロードし、VAST Data製のソフトウェアを実行することで、ストレージ性能とエネルギー効率を向上させる。加えて、データセンター規模のAIインフラに強力なパフォーマンスとエンタープライズ機能を提供する、Hopperアーキテクチャーに基づくNVIDIA DGXシステムを搭載した、NVIDIA DGX SuperPODもサポートしている。

 マクニカは、VAST Dataとの販売パートナー契約締結により、AIワークロードに最適化されたデータプラットフォーム製品を取りそろえることで、AIインフラの主要コンポーネントであるコンピューターからネットワーク、ストレージまで、エンドツーエンドで提供が可能となったとしている。

 今後マクニカは、AIソリューションの導入検討時に利用できるサポートプログラム「AI TRY NOW PROGRAM」に、VAST Data Platformの追加を予定する。VAST Dataのストレージシステムを、NVIDIA Hopper世代の技術で構築されたNVIDIA DGXのインフラやNVIDIA Spectrum-Xネットワーキングプラットフォームなど最新の環境で、自社への導入前に検証することが可能になる(2024年内に提供開始予定)。