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NTTコムウェアとNTT Com、工場作業員などの安全管理をAI予測で支援する新ソリューションを提供

 NTTコムウェア株式会社とNTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は9日、工場やプラント設備など、現場作業者のウェルビーイングを実現するCollaboWorkSolutionシリーズの「プラントコラボ」の新機能として、担当者の体調に合わせた人員配置などを支援するオプション「安心安全機能」を提供開始すると発表した。

 「プラントコラボ」は、“作業する人”を中心に、設備データ、作業員のタスクの進捗、コミュニケーション証跡、ノウハウなどを一括管理し、作業現場のさまざまなデータの蓄積・活用によって、工場やプラント設備の稼働率向上と適切な設備保全ライフサイクル策定を支援するクラウドサービスである。

 今回提供されるオプションの安心安全機能では、担当者の身体不調把握や、危険エリアへの侵入検知などを組み合わせて提供する。

 このうち身体不調対策では、ウェアラブルデバイスにより取得した作業員一人ひとりのバイタルデータ(前日まで)と、当日の気象情報や作業負荷等を組み合わせてAI分析を行うことにより、暑熱環境による身体不調リスクや体調の変動を予測し、安全ダッシュボードに表示する。これにより、作業員本人が身体不調リスクを把握できるほか、管理者側でも、身体不調リスクを考慮した業務アサインが可能になるため、作業員の安全確保を図れる点がメリットとした。

身体不調リスク予測(安全ダッシュボードの画面イメージ)

 一方の危険エリア侵入検知では、あらかじめ設定した危険エリアへの作業員の侵入をリアルタイムに検知し、作業員本人に警告通知するとともに、安全ダッシュボードに作業者の位置と侵入した作業員の情報を表示することができる。

 さらに、作業員の転倒発生と転倒位置を検知するため、万一の事故が発生した際にもすぐに把握でき、迅速な対応が可能になるとのこと。なお、危険エリアへの侵入時間など、蓄積した情報を活用することで、危険エリアでの作業可能時間や過去の転倒を考慮した作業アサインが可能になり、事故予防につなげられるとしている。

 加えて、危険検知したデータを蓄積し、リスクデータとして活用することで、将来に向けた適切な安全対策へのアプローチを可能にするとした。具体的には、作業員の身体不調や、危険を検知した際に作業員が何の作業を何時間実施していたか、といったことを把握できることから、特定の作業手順や設備に危険が検知された場合に、再発防止に向けて原因を分析し、改善策を検討可能になるとした。また、こうした、作業手順や設備配置の見直し、安全対策の追加など、効率的かつ安全な作業環境構築に向けた改善が、作業員の満足度向上につながるとも説明している。