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ツムラ、グループ全体の業務標準化に向け「RISE with SAP」を本格稼働

 SAPジャパン株式会社は24日、株式会社ツムラが、クラウドERP「SAP S/4HANA Cloud」を中核としたクラウドオファリングである「RISE with SAP」を採用し、稼働を開始したと発表した。株式会社JSOLが、SAP S/4HANA Cloudや周辺ソリューションの導入を実施した。

 ツムラでは、2022年に定めた長期経営ビジョン「TSUMURA VISION“Cho-WA”2031」で、漢方市場の拡大および中国事業に向けた投資による成長戦略の実現に向けて、「漢方バリューチェーンのDX化」を掲げている。そのためには、業務の標準化および改革を行うことで、経営効率を高める必要があった。

 そこでツムラでは経営IT基盤の強化策として、世界で多くの実績を持つクラウドERPの「SAP S/4HANA Cloud」の導入を決めた。これにより、グループ全体の業務の標準化を図り、自動化を進めることで業務効率化を図る。

 ツムラは、国内の医療用漢方製剤の製造・販売を中心に事業を展開している製薬企業で、漢方製剤の生産には他の製造業にないユニークなプロセスが多く存在するが、現場の負担を削減し、導入効果を高めるために業務をシステムに合わせる「Fit to Standard」の手法を採用した。

 また、経営に資するデータの活用を行うために、SAP Business Technology Platformや、SAP Analytics Cloudなどを使ったデータ分析基盤を構築し、稼働を開始。各システムとのシームレスな連携により、高度な予測分析を行うデータドリブン経営および、グローバル経営管理の実現を目指すとしている。