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キヤノンITS、画像解析AIに必要なシステムをクラウドで提供する「Bind Vision」

 キヤノンITソリューションズ株式会社(以下、キヤノンITS)は27日、画像解析AIシステムで必要なWebシステムをクラウドで提供し、APIの利用により手軽な画像解析を支援する画像AI連携プラットフォーム「Bind Vision」を4月1日に提供開始すると発表した。

 Bind Visionは、画像解析AIシステムで大きな割合を占めるWebシステム開発部分を、クラウド提供するサービス。利用者(SIerやAI事業者)は、プラットフォームに画像やデータ(AI解析結果やセンサーの値)を送ることで、エンドユーザーは自由なレイアウトで送信された画像・データが閲覧できる。

「Bind Vision」概要図

 サービスは、Webシステム機能を担う「プラットフォーム」をベースに、独自開発の画像解析AI「クラウドAI」「エッジAI」の3つの要素で構成される。

 「プラットフォーム」は、Web APIによる画像や数値データの登録/配信機能を提供する。「プラットフォーム」が受信したデータはデータストアに保存され、ブラウザー上のダッシュボードからグラフィカルにデータを閲覧できる。

 ダッシュボードは、プラットフォームに登録したデータを呼び出して表示するWeb UIで、表示するコンテンツは8種類から選択が可能。登録したデータに合ったものを選び、任意の場所に任意の大きさで配置できる。

 クラウドAIは、クラウド上で稼働するAIで、クラウド上で解析を実行するため、利用者は画像の登録とAIの呼び出しのみで利用ができる。サービス開始時点では、Bind Visionの「プラットフォーム」に登録された画像から煙を検出する「煙検出AI」を提供する。

煙検出イメージ

 エッジAIは、エッジコンピューターで稼働するAIで、カメラ画像を取得して解析を行い、解析結果をBind Visionの「プラットフォーム」へ送信する。サービス開始時点では、河川などの監視カメラ画像から水位を測定する「水位測定AI」を提供する。

水位測定イメージ

 いずれのAIも、「プラットフォーム」のアラート機能と組み合わせることで、指定した値を超えた際に通知するといった活用ができる。また、防災に寄与する上記2つのAIに加え、今後もキヤノンITSが独自開発するAIを追加予定としている。