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キヤノンITS、店舗の棚で手に取られた品を識別するAI商品認識プラットフォーム「StoreMotion」を提供

 キヤノンITソリューションズ株式会社(以下、キヤノンITS)は27日、AI商品認識プラットフォーム「StoreMotion」の提供を開始した。

 StoreMotionは、実店舗における商品棚のカメラ映像から、消費者が手にとった商品をリアルタイムにAI認識し、高精度で識別できるシステム。これにより、消費者の商品接触行動を可視化する「店舗マーケティングツール」や、マイクロマーケットなどの小型店舗における「レジレス無人決済」など、実店舗におけるデジタルトランスフォーメーション(以下、店舗DX)を加速するさまざまなソリューションを実現し、店舗が抱える消費者ニーズの多様化や労働力不足といった課題解決に貢献する。

「StoreMotion」の活用イメージ

 最新のAI映像解析技術により、商品を識別するため高い精度を実現。キヤノンITSの独自アルゴリズムにより、商品の追加、変更、削除も容易に行える。

 消費者が商品を棚から取り出す動作、戻す動作をリアルタイムに正確に認識し、店舗マーケティングツールとして活用すると「商品が戻された」情報を収集することが可能となるため、消費者が商品を購入しなかった理由の分析につなげられる。

 消費者が取り出した位置と違う場所に商品を戻しても、商品を正しく認識でき、さらに消費者が棚の何段目のどの位置からその商品を取り出したか(または戻したか)といった情報も取得できる。

 システムは、棚から取り出された商品の映像から識別するため、商品棚にどのように商品が陳列されていても、動作には影響がない。例えば、商品レイアウトを変更しても、システムの設定変更は不要で、商品棚に煩雑に商品を詰め込んでも動作する。

 StoreMotionの価格は10万円から。ソフトウェアライセンス1セットあたりの価格で、PC、カメラ、カメラケーブルなどの機材費は含まない。

 キヤノンITSでは、キヤノン製品の開発で培ったソフトウェア開発技術や画像処理技術と、AIを用いた画像認識技術を組み合わせたAI・画像処理ソリューションを、さまざまな業界に提供し、ノウハウを蓄積してきたと説明。今後、StoreMotionを活用した店舗業務支援や、店舗マーケティング支援などのソリューションを提供することで、顧客とともに新たな価値を創造していくとしている。