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富士通とYEデジタル、両社の物流センター関連サービスを相互提供し物流分野の課題解決を支援

 富士通株式会社と株式会社YE DIGITAL(以下、YEデジタル)は29日、両社の物流センター関連サービスを相互に提供する協業を実施すると発表した。これにより、物流センター内のオペレーション全体を見据えた最適化を実現し、ロジスティクス分野の社会課題の解決を図るという。

 今回の協業では、物流センター関連サービスやロボットなどの自動化技術、業務知見などの両社の強みを合わせ、企業の物流事業を支援する、サプライチェーン全体を俯瞰した物流センターのあるべき姿をデザインする。あわせて、WMS(Warehouse Management System:物流センター管理システム)とWES(Warehouse Execution System:倉庫実行システム)の最適な組み合わせを提案し、導入・運営までを支援するとした。

 このうち富士通では、さまざまな業種の物流センターの業務管理に対応し、複数拠点を管理するとともに、柔軟な拡張性を持ち、蓄積された業務データの可視化・分析が可能なWMSを提供する。またコンサルティングサービスとして、物流センター構築における企画や、センター内業務および配送業務の改革・改善の実行計画や業務コストのKPI設定など、利用企業のロジスティクス業務の変革も支援するとのこと。

 一方のYEデジタルは、WMSと、自動化設備のリアルタイム制御を行うWCS(Warehouse Control System:倉庫制御システム)の間で、物流現場の制御・管理を担うWES「MMLogiStation」を提供。従来、WMSが行っていた制御と管理をWESに分離することで、ロボット・自動化設備の導入や作業手順の変更など、業務の変化にも迅速に対応可能になるとしている。

 こうしたWMSとWESの提供によって、物流センターに自動化設備を効果的に導入し、現場業務の効率化を実現するとともに、納品・出荷する物品や作業者、設備など、さまざまな統制指示が必要なセンターの管理業務を統合化されることで、作業員の適正配置による、労働力不足が解消可能になるという。

 また、自動化設備の効率的な運用により、ドライバー不足の解消施策の1つである、輸送車両の荷待ち時間短縮を実現するとのことだ。