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アライドテレシス、スイッチの新ファームウェアで高精度の時刻同期が必要な工場向け機能を提供

Wi-Fiルーターの認証機能やUTM機能の強化なども実施

 アライドテレシス株式会社は27日、スイッチ/Wi-Fiルーター/ルーター製品のファームウェアである「AlliedWare Plus」を、「同 Ver.5.5.3-2」にバージョンアップすると発表した。

 今回のファームウェア新版では、製品に応じたさまざまな機能が追加されている。

 x530Lシリーズ、x550シリーズ、AT-SBx908 GEN2の各スイッチでは、マイクロ秒単位の高精度な時刻同期を可能とするPTP(Precision Time Protocol)トランスペアレントクロック機能と、複数台のスイッチを仮想的に1台のスイッチとして動作させ、負荷分散と冗長化を実現するVCS機能を併用したネットワーク環境の構築が可能になった。PTP機能とVCS機能を併用することで、機器との精細な同期が求められる工場において、障害に強い安定したネットワークの整備をサポートするという。

 なお同機能の利用には、別途、専用ライセンス(AT-x530L-FL01、AT-x550-FL01、AT-SBx908G-FL01)の購入が必要となる。

対応製品のひとつ、AT-x530L-28GPX

 また、ネットワーク機器の設定情報を取得・更新するための標準プロトコル「NETCONF」、およびHTTPベースの通信プロトコル「RESTCONF」をサポート対象とする機器が追加された。従来のSNMPによる管理に比べて柔軟さが増すため、管理者の運用負荷やコストの削減が可能になるとしている。同機能は、「AlliedWare Plus」OS搭載の製品が対象となる。

 さらに法人向けWi-Fiルーター「AT-TQ6702 GEN2-R」では、Webブラウザから無線LAN利用者の認証を行う「キャプティブポータル」に、ウォールドガーデンと外部認証方式が追加され、認証の利便性と自由度が向上するほか、UTM機能の強化により、ネットワークを流れるトラフィックのパケットデータを用いて、200種類以上のアプリケーションを判別するnDPI機能と、特定のURLに対して接続の許可/拒否を設定し、アクセス制御を行うURLフィルターの両機能がサポートされた。さらに、トラフィック制御機能や、ファイアウォール/NATの最大セッション数の拡張などにより、柔軟な安定したネットワークの構築が可能になるとした。

 加えて、AT-AR4050S、AT-AR3050S、AT-AR1050Vといった、USBドングルを利用したモバイル通信に対応するルーター製品では、3G回線の停波に向け、通信方式を「Auto/3G固定/4G固定」から手動選択できるようにした。これにより、キャリアの3Gサービス提供が終了した後も、通信に支障をきたすことなく継続して機器の利用できるとのこと。

 このほか、NFV-APLシリーズ、AT-AR4000S-Cloud、AMF Plus Couldにおいて、ログデータの保存サイズを最大値250MBまで拡張し、より長期間のログ保存を可能にした。