ニュース

NEC、顔認証を用いたオンライン本人確認「Digital KYC本人照合SDK」で公的個人認証機能を提供

 日本電気株式会社(以下、NEC)は19日、スマートフォンなどのカメラを用いて顔認証を行い、オンラインでセキュアに本人確認(eKYC)を実現するサービス「Digital KYC本人照合SDK」において、公的個人認証への対応機能を追加すると発表した。価格は100万円(税別)からで、同日より、金融機関をはじめとする事業者向けに提供開始している。

 Digital KYC本人照合SDKは、スマートフォンなどのカメラを用いて、オンラインでセキュアに本人確認(eKYC)を実現するサービス。犯罪収益防止移転法(以下、犯収法)に対応した、運転免許証等の本人確認書類の画像情報やICチップ情報を用いた顔認証による本人確認に対応している。

 今回は、このDigital KYC本人照合SDKをアップデートし、マイナンバーカード内の電子証明書を利用した、公的個人認証への対応機能を新たに追加した。マイナンバーカードを利用した公的個人認証と、マイナンバーカード以外の運転免許証等と顔認証を利用した他の認証方式を一体で提供することにより、事業者は1つのアプリで、ユースケースに合わせた本人確認機能の導入や、犯収法の改正に合わせたスムーズな認証方式の移行が可能になるという。

 また公的個人認証と顔認証を組み合わせて利用すれば、利用者本人であることの真正性を、より確実に確認できる厳格な本人確認を実現でき、パスワードが記載されたメモなどとマイナンバーカードが一緒に盗難にあったような場合でも、その不正利用を防止できるとした。さらに、顔認証を行わない公的個人認証と使い分け、高額取引など高リスク取引時には公的個人認証と顔認証を組み合わせるといった運用も可能になるとしている。

 なお顔認証には、実績のあるNECの顔認証技術を利用しており、外部のクラウド環境等を介さずスマートフォン内で顔認証の処理を完結できるため、セキュアかつ迅速な認証が可能。また、スマートフォンでマイナンバーカードのICチップを読み取る際、カードをかざす位置を使用機種に応じて分かりやすく画面上でガイドする機能も搭載している。

ICチップ読取ガイド機能 画面イメージ(機種によって異なる読み取り位置を画面上でガイド)