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NEC、AIの活用で企業の戦略的な意思決定を支援する「NEC Advanced-S&OP ソリューション」を販売
2024年6月17日 13:58
日本電気株式会社(以下、NEC)は17日、最先端AI技術およびプロフェッショナルのデータ分析と業務知見を活用し、従来の個数ベースの需給調整から金額ベースでのS&OPプロセスに変革することで、顧客の戦略的な意思決定を支援する「NEC Advanced-S&OP ソリューション」を6月に販売開始すると発表した。第一弾として、「Advanced-S&OP 新製品需要予測ソリューション」を提供する。
NECでは、従来のサプライチェーンマネジメント(SCM)だけでは、経営目標を達成することが困難であり、Sales & Operations Planning(S&OP)が注目されていると説明。S&OPの実現により、企業は需要と供給のバランスを最適化し、リソースの効率的な配分を可能にするとともに、データ駆動型のアプローチにより、より正確で迅速な意思決定を支援し、市場変動への対応力が強化されるとしている。
Advanced-S&OP 新製品需要予測ソリューションは、NECの最先端AI技術と、データ分析プロフェッショナルの分析知見、SCMおよびS&OP領域のプロフェッショナルの業務知見を組み合わせ、企業各社の状況に応じてプロセスの高度化を支援する。ステークホルダーの合意形成を予測で支援することを目指し、複数のモデルで幅を持った予測を実行、納得できる計画立案を支援する。
ソリューションは、「新製品発売時の販売ボリューム予測機能」「レンジフォーキャスト機能」「需要計画・ステークホルダーとの合意形成機能」「年間販売量 予測機能」の4つの機能を備える。
新製品発売時の販売ボリューム予測機能は、類似品をベンチマークとする従来の業務プロセスを踏襲しつつ、担当者のスキルに依存しがちな類似品の適切な選定と、類似品と新製品との条件の差を考慮した予測を、熟練の暗黙知を学習したAIで支援する。これにより、属人性をなくしデータに基づく根拠の解釈性が高い予測結果を導き出す。
レンジフォーキャスト機能は、類似品と新製品との条件の差を考慮した予測に加え、一般的な機械学習の予測値など、需要変動リスクが確認可能な複数の予測値を提示する。
需要計画・ステークホルダーとの合意形成機能は、販売促進に向けた計画や、供給制約を加味したリスクヘッジアクションを記入可能な専用のレポートフォーマットで、各種ステークホルダー間(マーケティング・営業・SCMなど)の情報共有と合意形成を促進する。
年間販売量 予測機能は、発売直後の売れ行きを踏まえた中長期の予測分析機能を搭載。マーケティング・営業部門で主導される新製品発売前後の予測プロセスから、SCM部門中心の年間の予測プロセスへとスムーズな移行を実現する。
NECでは、2023年にアサヒ飲料株式会社と共に、Advanced-S&OP 新製品需要予測ソリューションの実証実験を行い、有効性を検証しているという。
Advanced-S&OP 新製品需要予測ソリューションの価格は年額1440万円(税別)から。
NECは、NEC Advanced-S&OP ソリューション全体で、5年間で100件の販売を目標とする。