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東芝インフラシステムズ、ローカル5G対応の分散型アンテナシステムを販売

 東芝インフラシステムズ株式会社は17日、ローカル5Gに対応した分散型アンテナシステム「東芝ローカル5G DAS」を販売開始した。出荷は12月の予定。

 DASは、基地局から届く電波を光ケーブルによって分配することで、通信できるエリアを拡張するシステム。基地局の無線信号を受け取る親機と、アンテナを接続する子機、親機と子機間の信号を分配する中継器で構成される。

 DASを活用することで、電波不感や漏えいといった課題を解消し、柔軟なエリア構築を実現できるとともに、基地局機器の数を減らすことでコストを抑えられる。また、DASのカバーエリア内でローカル5Gの端末が移動する際、ハンドオーバーが発生しないことで、端末の安定動作も実現できる。

 東芝インフラシステムズでは、ローカル5Gはさまざまな領域での活躍が期待されるが、一方で、工場や屋内等などのローカル5Gエリア構築では、障害物などの電波遮蔽(しゃへい)や、敷地外への電波漏えいといった課題があり、対策のために複数の基地局無線機を設置することで導入コストの増大も課題となると説明。それらの課題を解決する一つのソリューションとして、ローカル5G用DASの商用化に至ったとしている。

 今後は、ローカル5Gビジネスのさらなる強化に向け、DASの製品販売に加え、ローカル5Gのエリア設計や免許申請支援、工事まで含めたエンジニアリングサービスの提供や、ローカル5Gの普及展開を阻むもう一つの要因であるユースケースの共創について、必要となる新たなネットワーク技術の開発に取り組んでいくとしている。