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Salesforce、消費財企業向けサービス「Consumer Goods Cloud」でプロモーション業務を最適化する新機能を提供

 株式会社セールスフォース・ジャパン(以下、Salesforce)は4日、業種特化型クラウド「Salesforce Industry Cloud」の消費財業界向け製品「Consumer Goods Cloud」について、新機能の「Trade Promotion Management」を日本市場で提供開始すると発表した。

 Trade Promotion Managementは、販促費を用いたプロモーション業務を合理化し、プロモーションの効果を最大化するために、プロモーション業務全般における信頼できる唯一の情報源(SSOT:Single Source of Truth)を構成できる。これにより、消費財企業はプロモーションと店頭施策の管理を強化できるようになる。

 Trade Promotion Managementが提供する機能のうち、「Key Account and Promotion Planning(キーアカウント管理とプロモーション計画)」は、スプレッドシートに似たグリッド画面で、アカウントマネージャーが顧客のビジネスプランと予算、計画に対する進捗などを、あらかじめ定めた指標に沿って効率的に管理できる。営業チームは、販売計画を達成するために、いつ・どの商品や店舗に対してプロモーションが必要なのかが明確になり、最適なプロモーションを作成して展開することで、収益の最大化を図れる。

 「Trade Promotion Analytics(トレードプロモーション分析)」は、販売実績データを連携することで、販促費の効果を計画時と比較可能な指標で簡単に測定できるようになるため、成功したプロモーションや計画を達成したプロモーションをより明確に可視化できるようになる。これにより、チームは最もパフォーマンスの高いプロモーションを繰り返し実行し、損益分岐点に達しないプロモーションは実行を控えるといった判断が可能となり、販促費の効果を最大化できる。

 「Funds and Claims Management(資金と請求の管理)」は、目的に応じた販促費の資金枠を設定して管理することで、アカウントマネージャーは年間で割り当てられた資金や利用済みの資金、プロモーション計画に利用可能な資金を明確に把握できるようになる。これにより、自然とROIを意識したプロモーション計画が促され、プロモーション終了後には請求額と支払額を照合できる。

 「Unified Account View(統合アカウントビュー)」は、メディア、マーチャンダイジング、販促にまたがり、いつ、どのようなプログラムが実行されているのかを可視化する、統一されたアカウントビューを提供する。これにより、チームは販促活動を全国的なマーケティングキャンペーンや、小売店主導の店舗内プログラムと重層的に展開する、類似プロモーションの期間重複を避けるといった判断ができ、プロモーションのROIをさらに高められる。

 Trade Promotion Managementが提供するキーアカウント管理機能に限定したソリューション「Customer Planning and Forecasting」も合わせて提供開始する。これにより、消費財企業はまず顧客ごとのビジネスプランや販売計画といった、アカウント管理の最適化からスタートし、その後プロモーションの管理や分析、予測といった機能を段階的に活用しながら、プロモーション業務全体の最適化を実現するといったジャーニーを描き、変革に取り組むことも可能となる。

 また、Consumer Goods Cloudではこれまで、主に店頭施策機能を通じて、店舗営業担当者やラウンダーが、訪問予定の策定や店舗での作業を最適化・効率化することで、国内の多くの消費財企業のフィールド業務全体を最適化し、消費者の店舗体験の変革を支援してきたと説明。今回のTrade Promotion Managementの提供により、消費財企業は取引先のアカウントプランや予算、プロモーション施策の管理・分析、プロモーションに関する請求と支払いの管理などプランニング業務の最適化から、リテール・エクゼキューションによるフィールド業務の最適化を含む、プロセス全体の変革に一貫性をもって取り組めるとしている。