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セールスフォース、店頭活動の生産性向上を支援する消費財企業向けサービス「Consumer Goods Cloud」
2019年9月17日 14:01
株式会社セールスフォース・ドットコム(セールスフォース)は17日、消費財を扱う企業に向け、店頭施策の変革を支援するサービス「Consumer Goods Cloud」を発表した。一般向けリリースは10月15日を予定しており、価格は1ユーザーあたり月額50ドルから。
Consumer Goods Cloudは、消費財を取り扱う企業の現場担当者に向けたソリューション。在庫を切らさず、消費者の期待に応える価格設定と販売促進を実施しつつも、業務活動にかかる時間を短縮できるので、現場担当者は、小売りチャネルパートナーとの関係構築や共同での販売促進に時間を費やせるようになるという。
具体的には、訪問すべき店舗が優先度順にリストアップされるため、店舗訪問計画の改善が可能。必要なアクティビティまたは推奨されるアクティビティが表示され、Salesforce Mapsを使ったアプリ内マップ機能で訪問ルートを管理することもできる。
さらに、カスタマイズ可能なテンプレートを使用し、顧客の要件に基づいて店舗活動を調整できる。返品注文の処理と各種確認作業を通じて、在庫監査からやプラノグラム(棚割りシステム)の実行状況などルーティン化しているタスクを省力化可能とした。
加えて、Einstein AIを活用したコンプライアンスや商品配置の最適化機能を搭載。Einstein Visionが提供するビジュアルサーチ、ブランド検出、オブジェクト特定のソリューションにより、棚卸し・棚割り・マーチャンダイジングに関する実施状況の確認が容易になり、例えば、棚の写真を撮影するだけで商品が正しく配置されているかどうかが直ちに分かるため、手動で商品を数えてシステムにデータを入力する必要はないという。
このほか、モバイルの注文取込機能を利用すると、店舗訪問中でも注文を受けられるほか、カテゴリ、製品、数量、価格設定、割引、販売促進、単位といった重要なデータを収集することも可能。与えられた全タスクの完了と正確な報告が確実に実施できるとともに、経営陣に対し、店舗訪問の全体像を提供できるとしている。
また、在庫切れ情報や店舗訪問ごとの注文増加率など、すぐに使えるKPIと、担当顧客用にAIが調整した具体的なインサイトや推奨事項などを現場担当者に提供する「Einstein Analytics for Consumer Goods」も、2020年2月の一般向けリリースを目指して開発が進められているとのことだ。
なお国内では、花王が、さらなる顧客満足度の向上を目指し、Consumer Goods Cloudのパイロットプログラムに参加しているとのこと。また、Salesforceのクラウドアプリケーションを導入支援で実績を持つアグレックスが、パイロットパートナーとして導入支援を行うとしている。