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CTC、コンテナ型アプリ活用で重要システムなどのクラウド化を支援する「C-Nativeエコシステム」を提供

 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)は3月31日、クラウドネイティブ環境の導入を支援するサービス「C-Native」を中心に、主要技術であるコンテナの利用を前提としたアプリケーションを提供するパートナーと共同して、エコシステムの展開を開始すると発表した。具体的には、パブリッククラウドの利用が難しい重要システムや機密性の高いシステムのクラウド化を検討する企業を対象に、事前に動作検証がされたアプリケーションとその基盤環境および伴走型サービスを合わせて、「C-Nativeコンテナアプリケーションエコシステム(以下、C-Nativeエコシステム)」として提供する。

 CTCは、顧客のハイブリッドクラウド環境をシンプルでセキュアなDX基盤に刷新する取り組み「OneCUVIC」を進めている。その一部を構成するC-Nativeは、クラウドネイティブ環境下のアプリケーション開発やシステムアセスメント、システム環境の設計や構築、既存システムとの連携、運用の設計や継続的な開発(CI/CD)およびITシステム運用を支援する。

 CTCでは、企業のクラウドネイティブに対する期待の高まりと共に、パブリッククラウドでのC-Nativeによる支援が増加しており、C-Nativeエコシステムはプライベートクラウドでも重要なシステムの利用を可能にすると説明。変化の速い最新のテクノロジーで構成されるクラウドネイティブの技術に対し、パブリッククラウドとプライベートクラウドが混在するハイブリッドクラウド環境においても、C-Nativeの伴走で顧客を支援するとしている。

C-Nativeコンテナアプリケーションエコシステムのイメージ

 C-Nativeエコシステムの第1弾としては、IBM、NVIDIA、SASの3社のアプリケーションを提供する。

 IBMの「大規模設備の遠隔監視と予知保全(IBM Maximo Application Suite)」は、エネルギー事業・鉄道事業などで実績を持つ、大規模な設備のライフサイクルにかかる情報を統合管理し、それらのデータや分析を元に、保全計画や投資計画に反映を行うPDCAサイクルを実装する。

 NVIDIAの「AIアプリケーション開発環境(NVIDIA AI Enterprise)」は、稼働検証実施済みでサポートも付いたAIモデルやAIフレームワークの利用環境を提供。これにより、AI開発のリスク低減や開発期間の短縮を可能にする。

 SASの「次世代アナリティクスプラットフォーム(SAS Viya)」は、顧客のデータ分析・AI活用支援からシステム運用までをCTCがトータルにサポートし、AIの円滑な業務適用を可能にする。

 CTCでは、今回のアプリケーションパートナー3社とのリリースを始めとして、今後3年間で50を超えるエコシステムへの拡張を目指すとしている。