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パナソニック コネクトが顔認証クラウド「KPASクラウド」のエンジンを強化 一度に最大100万人を照合可能に

Windows版照合アプリや顔登録SDK、顔照合SDKなども新たに提供

 パナソニック コネクト株式会社は28日、顔認証クラウドサービス「KPASクラウド」の顔認証エンジンの新版を、同日より提供開始すると発表した。また、「Windows版照合アプリケーション」および本人の顔特徴データと顔画像を照合・登録するためのソフトウェア開発キット「顔登録SDK・顔照合SDK」の提供開始、顔認証端末「KPASチェッカー」のKPASクラウド対応開始なども発表されている。

 KPASクラウドは、パナソニック コネクトの持つ顔認証技術を、スマートフォンやタブレット、PCなど多様なデバイスで利用できる顔認証クラウドサービス。すでに、入退・勤怠管理やチケッティング連携など、さまざまなユースケースで利用されているという。また同社では、顔認証を活用したサービスを提供したいパートナー企業の製品にKPASクラウドを組み込み、新たな価値創造をサポートする「顔認証クラウドサービス パートナープログラム」を2020年12月より開始している。

 今回は、より高精度な顔認証技術をKPASクラウドで利用できるよう、顔認証エンジンのバージョンアップを行った。この新版では、一度に照合可能な人数を、従来の最大15万人から最大100万人まで拡大するとともに、本人認証エラーを従来比約60%低減させた。さらに、マスクや顔の傾き、照度などの外乱に対するロバスト性も向上している。

 また、これまで提供してきたiOS、Androidタブレット/スマートフォン版照合アプリケーションに加え、Windows版の照合アプリケーションを3月31日より提供する。Windows端末を顔認証端末として利用可能になるため、顔認証を利用できる端末の選択の幅が広がるとのこと。

 加えて、自社のアプリケーションに顔認証の機能を組み込みたいパートナー企業などに向けて、顔の検知と撮影、KPASクラウドへの顔画像登録や顔照合を行う機能を、SDKとして3月31日より提供する。このSDKはJavaScriptとして提供されるので、端末やOSに依存せず、Webアプリケーションとして利用可能とした。なお、KPASクラウドBasicと組み合わせて利用できる。

 このほか、長期間の安定稼働や高いセキュリティ性能の顔認証システムを導入したい企業に向けて、顔認証入退セキュリティシステム「KPAS」で実績のあるKPASチェッカー(顔照合端末)が、4月よりKPASクラウドでも利用可能になる。顔照合端末として専用設計されたハードウェアのため、汎用的なタブレットやスマートフォンよりも長期間の安定した稼働を実現している。さらにKPASチェッカーには、センサーによる写真などのなりすまし検知機能を搭載しており、高いセキュリティ性能で顔認証を利用できる点も特長とのこと。