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IBMとCohesityが協業、Cohesityのデータ保護を不可欠な要素として備えた新しいIBM Storage Defenderソリューションを発表

 米Cohesityは6日、米IBMとハイブリッドクラウド環境におけるデータのセキュリティとレジリエンスの強化に対する企業の重要なニーズに対応するため、新たな協業を発表した。IBMは、両社のデータ保護、サイバーレジリエンス、データ管理能力を統合すると共に、Cohesityのデータ保護を不可欠な要素として備えた新しいIBM Storage Defenderソリューションを発表した。

 IBM Storage Defenderは、複数のストレージプラットフォームにまたがってAIとイベント監視を活用して一元的に管理可能にすることで、ランサムウェア、人為ミス、破壊行為などのリスクから組織のデータ層を保護できるように設計されている。さらに、IBM Storage Defenderは、自動復旧機能を備えたサイバー保管庫やクリーンルーム機能により、これまで数日かかっていたビジネスクリティカルなデータのリストア作業を数時間から数分で実現する。

 IBM Storage Defenderは、顧客がデータの最新のクリーンコピーを迅速に見つけられるよう設計されている。これは、IBMとサードパーティーの複数のソリューションを統合し、プライマリ、セカンダリレプリケーション、バックアップ管理を統合したIBM初の製品となる。

 IBM Storage FlashSystemの論理エアギャップ用Safeguarded Copyなどの高度なストレージ機能を活用することで、企業は攻撃を受けても数時間以内にミッションクリティカルなデータを復旧できる。このようなエコシステムの統合の第一弾として、Cohesityはハイブリッドクラウドで管理される世界最高水準の仮想マシン保護を提供する。クラウドベースのコントロールプレーンで管理されるCohesityのオンプレミスクラスターは、データ復旧に最適化されたマルチベンダー戦略をサポートし、事業継続性を向上させる。

 IBM Storage Defenderには、物理ファイルサーバーや仮想環境、さまざまなアプリケーションに包括的なデータレジリエンスを提供する「IBM Storage Protect(旧:IBM Spectrum Protect)」や、サイバーレジリエントなオールフラッシュのハイブリッドストレージプラットフォーム「IBM Storage FlashSystem」、Red Hat OpenShift向けのコンテナネイティブストレージとデータオーケストレーション「IBM Storage Fusion」、マルチクラウドプラットフォーム上で、従来のデータソースと最新のデータソースの両方を包括的に保護する「Cohesity DataProtect」が含まれる。

 Cohesity DataProtectは、顧客があらゆる環境下で大規模な復旧を即座に行えるように設計されており、オンサイトまたはオフサイトのサーバー、あるいは複数のクラウドの複数の場所にデータをコピーして保存できる。これにより、サイバーセキュリティの侵害や災害が発生した場合でも、最新かつ正確なデータのコピーを確保できる。

 CohesityをIBM Storage Defenderと統合することで、IBMの顧客はセキュアバイデザインの最新のスケールアウトアーキテクチャと、SaaSベースの容易なサイバー保管庫機能を得られると説明。IBM Storage Defenderは企業が既存のIBMへの投資を活用しながら、運用を大幅にシンプルにし、運用コストの削減を可能にするとしている。