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Arcserve Japan、統合バックアップ製品の最新版「Arcserve UDP 9.0」を発表

バックアップデータの健全性自動確認、データベースバックアップなどを強化

 arcserve Japan合同会社(以下、Arcserve Japan)は16日、統合データ保護ソリューションの新バージョン「Arcserve Unified Data Protection 9.0(Arcserve UDP 9.0)」を、1月23日に受注開始すると発表した。出荷開始は2月1日。

 Arcserve UDPは、システム全体を丸ごとバックアップするイメージバックアップをベースに、Arcserveシリーズ(Arcserve UDP、 Arcserve Backup、Arcserve Replication & High Availability)を統合したバックアップ/リカバリーソリューション。仮想や物理の混在する複雑な環境のニーズを満たし、多様なクラウドサービスにも対応する。

 Arcserve UDP 9.0では、バックアップデータの健全性を自動確認する「アシュアード リカバリ」機能を標準搭載した。ランサムウェアへの対策では、暗号化などでバックアップデータが利用できない状態になっていないことの定期的な確認が必要となるが、アシュアード リカバリを利用することで、バックアップから健全性確認までの処理が全て自動化されるため、いざという時に迅速かつ安全に復旧が可能になり、事業停止時間を最小限に抑えられる。

 アシュアード リカバリは、Arcserve UDP 8.xまでは上位ライセンスのPremium/Premium Plus Editionでのみ利用可能だったが、Arcserve UDP 9.0では標準ライセンスのAdvanced Editionで利用可能となった。

 仮想環境のエージェントレス バックアップでは、BitLockerで暗号化された仮想環境(Hyper-VおよびvSphere)を暗号化されたまま復旧することで、復旧後の複雑な設定を大幅に簡素化できる。また、バックアップデータの暗号化に利用されるセッションパスワードのエクスポート/インポートが可能になった。

 データベースバックアップの強化では、Microsoft SQL Server復旧機能を拡張。リストア後の復旧状態の指定やデータベースの整合性チェック、異なるインスタンスへのリストアなど、よりきめ細かいリストアが行えるようになった。データベースを任意の時点に復旧する「Point-in-Timeリストア」もGUIで操作可能になった。また、Oracle Recovery Manager(RMAN)と連携して、Oracle Databaseのバックアップを行えるようになった。

 管理機能の拡充では、手動バックアップで取得したバックアップデータを削除できるようになった。また、手動バックアップを日次/週次/月次などのスケジュールジョブとして実行することで、運用に不要なバックアップデータの残存を回避・解消できるようになった。さらに、これまでは「完了」「失敗」の2通りだったジョブステータスに「未完了」を追加し、より詳細にジョブの状況を把握して適切に対応できるようになった。

 プラットフォームについては、VMware vSphere 8.0、Red Hat Enterprise Linux 9.0、AlmaLinux 8.4-8.6, 9.0、Rocky Linux 8.4-8.6, 9.0、Oracle Linux(RHEL互換)9.0、Oracle Linux Server 9.0、SUSE Linux Enterprise Server 15 SP4、Debian 10.13, 11.2-11.5、Ubuntu LTS Server 22.04を新たにサポートした。

 「Arcserve UDP 9.0 Advanced Edition - Server」の価格(税別)は、永久ライセンスが11万6000円から、サブスクリプションが年額3万9200円から。