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サイバートラスト、MIRACLE ZBXを利用したアプライアンス環境を構築する新サービス 幅広いシステム環境に対応可能

MIRACLE ZBXやZabbixを最新版へバージョンアップするサービスも提供

 サイバートラスト株式会社は7日、オープンソースのエンタープライズ向け統合システム監視ソフトウェア「MIRACLE ZBX」を利用したアプライアンス環境を構築する「MIRACLE ZBXアプライアンス環境構築サービス」と、MIRACLE ZBXやZabbixを最新版へバージョンアップする「MIRACLE ZBXバージョンアップサービス」を、いずれも同日より提供開始すると発表した。

 サイバートラストでは、VMware ESXiの仮想化環境に特化したシステム監視用仮想アプライアンス「MIRACLE ZBX Virtual Appliance」を2013年より提供しているが、従来のMIRACLE ZBX Virtual Applianceは、仮想化環境にVMware ESXi、OSにMIRACLE LINUXが必須だったため、導入先の環境や企業のポリシーによっては採用できないケースがあったという。

 これに対してMIRACLE ZBXアプライアンス環境構築サービスでは、対応するOSとプラットフォームが拡大され、VMware ESXiを含む各種の仮想化基盤だけでなく、クラウドや物理サーバーなど、RHEL 8系のOSが動作するプラットフォームにも対応。企業が利用したい任意の環境に、サイバートラストが提供している統合システム監視アプライアンスと同等の環境を構築できるとした。

 アプライアンス環境には、OSのハングアップなどを検知し、OSや各種リソースを自動再起動することで監視サーバーとしての可用性を高める「MIRACLE FailSafe」を内蔵し、仮想環境上でも安定したシステム監視環境を実現するほか、CSV出力オプションや設定バックアップオプションなど、実際の運用現場で必要とされる各種オプションを同梱。これにより、監視データの分析や長期保存、運用負荷の軽減を支援するとのこと。

 さらに、MIRACLE ZBXのパラメータチューニングだけでなく、セキュリティガイドラインの要件に沿ったOS自体の設定やチューニングを実施し、構築工数の削減と導入後の作業をより簡潔に行えるようにするとしている。

 対応プラットフォームは、仮想化基盤がVMware ESXi、Microsoft Hyper-V Server、KVM、クラウドサービスがAmazon Web Services、Google Cloud Platform、Microsoft Azureで、物理サーバーにも対応する。対応OSはMIRACLE LINUX、Red Hat Enterprise Linux、Rocky Linux、AlmaLinux。これら以外のプラットフォームやOSについては応相談となる。

 参考価格は35万円(税別)から。また、利用にあたって必須となる専用サポート(MIRACLE ZBX アプライアンスサポート)が年間156万円(税別)。

 一方のMIRACLE ZBXバージョンアップサービスは、旧バージョンのMIRACLE ZBXやZabbixを利用しており、最新版のパラメータチューニングやアップデート作業、監視設定の移行作業などに課題を持つ企業ユーザーに向けて、最新版へのアップデートを提供するサービス。利用企業の監視設定内容を調査したうえで、希望する設定や運用に沿った設計・構築を実施する。また、旧環境と新環境を並行して動作させたいニーズや、過去の監視データを新環境に引き継ぎたいニーズにも対応するという。

 標準サポート期間の終了を2023年3月31日に控えるMIRACLE ZBX 3.0やZabbix 3.0をはじめ、標準サポート期間がすでに終了している旧バージョンもバージョンアップの対象となるほか、仮想アプライアンスや、販売や標準サポート期間が終了しているハードウェアアプライアンスも最新版にバージョンアップ可能とした。

 価格は個別見積もりとなる。

 なお、MIRACLE ZBXのバージョンアップにあわせてハードウェアの移行や構築先の変更を検討する場合は、両サービスを組み合わせて利用することで、構築・移行の工数や負荷を軽減し、スムーズに最新の環境でシステム監視を継続できるとのこと。