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NTT Com、「IoT Connect Gateway」でIoTデバイスごとに異なる設定更新を遠隔で実現する機能を提供

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は5日、IoTデバイスの導入・運用を支援するサービス「IoT Connect Gateway(以下、ICGW)」を機能強化し、提供を開始した。遠隔からデバイスの設定変更ができるようになり、IoTシステムの運用管理コストを削減でき、ストレージ機能と連携することで、収集した大容量データの保管コスト低減も実現できるとしている。

 新たに提供するコンフィグマネージャー機能では、各IoTデバイスが搭載するSIMの情報にひも付けてデバイスごとにコンフィグファイルを生成し、遠隔から更新できる。従来のように一台ずつ個別にファイルを生成した上、設置場所で作業する必要がなくなり、NTT Comの試算では設定変更にかかる運用コストをおよそ75%削減できるという。

コンフィグマネージャー機能のイメージ図
運用コスト削減のイメージ図

 また、コンフィグファイルをIoTデバイスの出荷時には搭載せず、ICGWへの接続時にSIM情報をもとにダウンロードする「ゼロタッチプロビジョニング」が可能。デバイスに一台ずつログインし、個別に設定してから出荷する作業が不要となり、IoTシステム導入時・拡張時のコスト削減を実現する。

 IoTデバイスに管理用のエージェントを搭載する必要がなくなるため、処理能力やメモリー容量が限られたデバイスにも適用できる。

 さらに、ストレージ機能との連携により、収集した大容量データの保管コスト低減も実現する。Amazon S3と互換性を持つ、より安価なクラウドストレージサービス「Wasabi」への保管も可能で、映像など大容量データの保管コスト削減を実現する。また、IoTデバイスからICGWにデータを送るだけで、設定条件に基づくデータの格納先を、ICGWのポータルで柔軟に設定・変更できる。

ストレージ機能のイメージ図

 NTT Comでは、ログイン不要の「ゼロタッチプロビジョニング」に加え、製造業、建設業、IoTサービス提供事業者など、多拠点でのIoT運用管理に課題を持つ顧客向けに、運用者が遠隔からログインして、より複雑なメンテナンス作業を行える「リモートアクセス機能」を、2022年度中に提供予定としている。