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NTT Com、IoT通信の暗号化やクラウド接続機能を提供する「IoT Connect Gateway」
2021年4月6日 13:37
NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は6日、IoTデータのセキュアなプロトコルへの変換機能や、クラウド接続に必要な設定などをネットワーク側で行うことでIoTデバイスの負荷を軽減する機能を兼ね備えたサービス「IoT Connect Gateway」の提供を開始した。
NTT Comでは、IoT/M2M通信向けのモバイルサービスを展開しており、2021年2月にはビジネスのグローバル展開を実現するIoT向けモバイル通信サービス「IoT Connect Mobile Type S」の提供を開始している。
IoT Connect Gatewayは、IoT Connect Mobile Type Sなどのネットワークサービスと組み合わせることで、IoTシステムの構築・運用に関わる課題を解決する、高付加価値なゲートウェイ機能を提供する。
サービスでは、IoTデバイスから送られてくる非暗号データを自動で暗号化する「プロトコル変換機能」と、クラウド接続時に必要となる接続情報や鍵交換を代理で実行する「クラウドアダプタ機能」の2つの機能を提供する。
IoTデータを受け取る側のクラウドサービスは、一般的にセキュリティ上の理由により、デバイスとの通信をHTTPS・MQTTSなど暗号化されたプロトコルに制限している。IoTデバイス側でこうしたプロトコルへの変換(暗号化処理)を行う場合、比較的性能の高いCPUが求められることから、デバイスが高額化するといった課題がある。
こうした課題に対し、プロトコル変換機能を利用することで、ネットワーク側で暗号化処理が可能となるため、低い処理性能のIoTデバイスでもデータ送信端末として利用でき、コスト削減につなげられる。IoTデバイスからIoT Connect Gatewayサービスまでの間(携帯電話網による通信)は暗号化の必要がなく、この間は平文でデータを送信できるため、暗号化プロトコルのオーバーヘッドが発生せず、データ通信容量を抑えて通信コストを削減することもできる。
また、IoTデータの蓄積にクラウドサービスを利用する場合には、IoTデバイスにクラウドサービスへ接続するためのプログラムのインストールや、パスワードなどの情報を設定する必要があるが、IoTデバイスごとに設定が必要となるため、デバイス数が増えるほど各種設定作業を行う際の負荷が増大するという課題がある。
クラウドアダプタ機能は、クラウド接続時に必要となる設定をネットワーク側で一括して実行できるため、大規模なIoTシステム構築・運用における作業負荷の軽減を図ることができる。
サービスは1回線から申し込み可能で、PoCやスモールスタートの用途にも対応する。サービスの利用料金は、月間のデータ利用量に応じた段階制で、詳細は要問い合わせ。
NTT Comでは、IoT Connect Gatewayは、NTT Comのデータ利活用プラットフォーム「Smart Data Platform」を構成する機能の1つで、大量のIoTデバイスを用いたシステムの構築・運用を容易にすることにより、IoTによるデータ利活用を支援するとしている。