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NRI、自社DC内でオラクルのクラウドサービスを利用できる「OCI Dedicated Region」を大阪DCにも追加導入

資産運用ソリューション「T-STAR」のサービス基盤とDR環境を構築

 日本オラクル株式会社は22日、株式会社野村総合研究所(以下、NRI)が、企業データセンター内でクラウドサービスを提供する「OCI Dedicated Region」を、東京データセンターに継いで、大阪データセンターにも導入したと発表した。NRIでは、資産運用ソリューション「T-STAR」のサービス基盤および災害復旧(DR:ディザスタリカバリ)環境を、自社の東京・大阪データセンター内に設けられたOracle Cloud Infrastructure(OCI)上で稼働開始させている。

 NRIは、金融、小売、流通などの業種向けに展開するミッションクリティカルかつ大規模なビジネスプラットフォームの運用クラウド環境として、OCI Dedicated Regionを自社の東京データセンターに導入。2021年7月から、同社の投資信託窓販向けソリューション「BESTWAY」を稼働させている。さらに2021年10月には、自社の大阪データセンター内にもOCI Dedicated Regionを導入し、2022年4月から、T-STARのサービス基盤を東京データセンター内、DR環境を大阪データセンター内のOCIでそれぞれ稼働させた。

 OCI Dedicated Regionを自社データセンター内に導入することで、性能やセキュリティ、拡張性、広帯域かつ低レイテンシの高速ネットワークなど、OCIが持つメリットを活用しながら、NRIがこれまでSOC2やFISC等を基準に金融業界向けに整備してきた自社の高度な統制の下での管理を維持し、アプリケーションのレイテンシに関する厳しい要件も満たせるという。

 なおNRIは、自社東京・大阪データセンター内のOCI Dedicated Region上に構築したT-STARのサービス提供基盤およびDR環境において、2拠点間のデータ同期に、OCIで提供される広域バックボーン回線を利用することで、低コスト・低レイテンシのデータ同期を実現している。

 またデータベースについては、Oracle Data Guardのリアルタイムデータベース複製機能を用いて、データベース障害やリージョン障害などへの高いRTO/RPOの要求を満たしつつ、本番と複製を切り替えることによって停止時間を極小化可能な、可用性の高いDR環境を構築した。

 さらに、T-STARをOCIへ移行し、Oracle Exadata Database Serviceを活用することで、夜間バッチの時間が従来より短縮されるなど、処理性能を向上しながら、Oracle Exadata Database ServiceのOCPUオンラインスケーリングを有効活用することで、従来よりも高度なリソースピークへの対応を実現したとのことだ。