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アライドテレシス、VPN機能を提供する仮想ルータ「AT-AR4000S-Cloud」 パブリッククラウドへの実装にも対応予定

 アライドテレシス株式会社は21日、VPN/UTM機能を仮想化環境やクラウドから提供可能にする仮想アプライアンス製品「AT-AR4000S-Cloud」を6月28日より出荷開始すると発表した。また、マルチギガビット×16ポートを搭載し、PoE++給電に対応したスイッチ「AT-x530L-18GHXm」「AT-GS980MX/18HSm」を6月22日より出荷開始することも、あわせて発表されている。

 新製品のうちAT-AR4000S-Cloudは、IPsec VPNで最大1000セッションの同時接続が可能なセキュアVPNセンタールータ「AT-AR4050S」と同等のVPN機能を、仮想環境から提供可能にする仮想アプライアンス。IPsec VPN接続を利用した仮想網で、拠点間通信が安全に行えるほか、リモートアクセスVPNにも対応するため、自宅やホテルなどから社内のPCにアクセスして作業できるようになるという。

 仮想環境はまず、オンプレミスのWindows HyperV Serverに対応し、今後はVMware、VirtualBoxといった仮想環境や、Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、さくらインターネットなどのパブリッククラウド環境にも対応を予定している。

 さらに今後は、AT-AR4050Sと同等のUTM機能も提供される予定だ(追加ライセンスが必要)。

 価格(税込)は、スタンダード版(1年)の基本ライセンスが55万円、ハイスピード版(1年)の基本ライセンスが165万円。1ライセンスで10VPNトンネルまで利用でき、追加ライセンスの購入によってセッション数の拡大に対応する。

 一方のAT-x530L-18GHXmとAT-GS980MX/18HSmは、マルチギガビットポート(100/1000/2.5G/5GBASE-T)×16ポートを搭載し、PoE++給電にも対応したエッジ向けのインテリジェントスイッチ。マルチギガビット対応のメリットを生かし、既存のCat5e配線をそのまま利用して、ネットワークの高速化を実現できるという。

 PoE給電容量は筐体全体で最大720W、ポートあたり最大90Wで、消費電力の大きなWi-Fi 6対応の無線LANアクセスポイントや8KのIPカメラ、LED照明などについても、商用電源を敷設することなく電力を供給可能だ。

 価格(税込)は、上位モデルのAT-x530L-18GHXmが59万1800円。基本性能はそのままに、EPSR Master機能を省いたり、Virtual Chassis Stacking(VCS)機能でスタック可能な台数を減らしたりするなど、ソフトウェア機能をエッジ向けに厳選したAT-GS980MX/18HSmは、47万800円となる。