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PFU、読取精度を大幅に向上させたAI-OCRソフトウェア「DynaEye 11」を7月に発売

 株式会社PFUは、AI-OCRソフトウェア「DynaEye」の新版「同 11」を7月8日より販売開始すると発表した。

 DynaEyeシリーズは、データエントリーの効率化や窓口業務における本人確認などの用途で利用される、業務用のOCRソフトウェア製品群。

 今回の新版では、富士通グループのAI技術「Human Centric AI Zinrai」の強化により、AI-OCRの読み取り精度を大幅に向上させているのが特長で、前バージョンでは96.1%だった認識精度が99.2%まで向上した。特に、手書きの紙帳票を取り扱うことが多い自治体の現場で多く見られる、斜めに傾いた記入、書き損じによる取り消し線に加え、これまで認識が困難だった枠外にはみ出た記入などに対しても、高精度な読取が可能になったという。

 また利用者からの要望に応えて、OCR定義の作成画面を刷新したほか、自治体帳票に特化したOCR定義テンプレートを提供開始した。これにより、製品知識や操作経験のない人でも画面上のガイドに従って操作するだけで、直感的にOCRの定義作成を行えるようになったとのこと。

 このほか、従来は1つのパッケージでOCR機能とOCR結果の確認・修正機能をセットにしていたが、手軽にOCR適用業務の拡張が行えるよう、確認・修正機能のみを切り出したライセンス「Entryマルチステーション」を新たに販売開始する。

 これを利用すると、確認・修正作業をOCR処理とは別のPCかつ複数台のPCで運用できるので、複数名で分散して作業を効率良く行えるとした。また、別業務にOCRを導入する場合にも、手軽にOCR適用業務の拡張が行えるとしている。

 価格(税別)は、OCR定義の作成、OCR処理、OCR結果の確認・修正、データ出力が可能な「DynaEye 11 Entry」の場合、初期ライセンスが100万8000円、継続ライセンスが年間16万8000円。

 今回の強化点である、フリーピッチ手書き文字や活字を高精度に認識可能なEntry製品「DynaEye 11 Entry AI-OCR」の場合、初期ライセンスが201万6000円、継続ライセンスが年間33万6000円。

 新製品の「DynaEye 11 Entry マルチステーション」は、初期ライセンスが48万円、継続ライセンスが年間8万円となっている。

 なお、現行バージョン(DynaEye 10)のサポートパッケージを契約している場合は、優待価格でのバージョンアップが可能なほか、5月11日から販売開始までの間に現行パージョン(DynaEye 10 帳票OCR Entry/AI日本語手書きOCRオプション)を購入した場合は、無償でバージョンアップ可能としている。