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ISID、文書活用支援ソリューション「TexAIntelligence」を強化 データ不均衡対応や解釈性の向上などを実施

 株式会社電通国際情報サービス(以下、ISID)は17日、文書の分類・要約・検索をAI技術によって自動化するAIソリューション「TexAIntelligence(テクサインテリジェンス)」を強化し、「同 V2.0」として提供開始すると発表した。

 TexAIntelligenceは、蓄積された大量の文書の分類・要約・検索をAI技術により自動化するソリューション。従来はエキスパートが時間をかけて行っていた作業を、AIが高速かつ正確に行うことで、より高度な分析を可能にするという。

 しかし、このソリューションを活用しようとしても、実業務で使われる文書データは、ある事象に関する文書は数百件あるが、別の事象に関する文書は数十件しかないなど、偏りがあるもの(不均衡データ)が多く、そのようなデータを基にした場合、高い分析精度を出すことが難しい課題があったという。

 そこで今回の新版では、こうした場合に対応する「不均衡データ対応機能」を新たに搭載した。これは、データ数に偏りがあっても高い分析精度を出せる仕組みで、AIモデル作成の際に、クラス間の重み調整(Loss Weighting)やオーバーサンプリング(SMOTE)を使用できる。

 また、AIによる分析精度を上げるために、同義語や専門用語の辞書を用いることが有効とされているものの、その作成には多くの工数を要するため、実際の現場では着手のハードルが高いという課題もあった。

 この課題に対応するため、今回は、AIが自動で用語登録のレコメンドを行い、同義語辞書と専門用語辞書の作成を支援する機能を追加している。辞書の作成工数を削減し、高精度なAIモデルをより短時間で構築して運用できるとのこと。

 さらには、分類判定結果にポジティブまたはネガティブに影響した単語やフレーズを可視化する機能が追加された。AIがどうしてそのような結果を出したのかを明らかにすることで、分類精度向上のための施策が打てるようになるため、判定結果をブラックボックス化させずに、AIモデルの改善につなげられるとしている。