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パナソニック、大阪ガスの姫路製造所からローカル5Gシステムを受注

プラント現場のスマートファクトリー化によるDXを支援

大阪ガス姫路製造所

 パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社(以下、パナソニック)は15日、大阪ガス株式会社およびDaigas ガスアンドパワーソリューション株式会社より、都市ガス製造を担う姫路製造所にて利用する「ローカル5Gシステム」を受注したと発表した。3月より、5Gコア設備を皮切りに、ネットワーク機器や基地局等を順次納入する予定という。

 プラント業界では、少子高齢化や熟練者の退職に伴う人材不足により、現場作業の省人化の実現や属人化の解消、業務ノウハウの継承が課題となっているほか、自然災害等の有事の際の迅速な対応や、作業員の安全管理などが求められているとのこと。また、こうした課題解決のため、プラント現場ではスマートファクトリー化によるDX(デジタルトランスフォーメーション)が急務となっており、それを支えるネットワークとして、現場最適化されたマルチネットワークの需要が高まっているという。

 一方でパナソニックでは、2020年9月に大阪ガス泉北製造所へ「自営等BWAシステム」を納入するなど、現場課題解決などのコンサルティングや、プラント業界特有の現場環境を熟知したネットワーク設計、24時間/365日の遠隔サポート体制により、製造所におけるセキュアかつ安定した自営無線ネットワークの導入・構築・運用を実現してきた実績を持つとのこと。

 今回導入される大阪ガス姫路製造所では、現場マルチネットワークサービスの新たなラインアップであるローカル5Gシステムを導入。5Gの特長である超高速・大容量に加え、将来展開として、超低遅延・多数同時接続が可能なネットワーク環境を実現し、スマートファクトリー化と、それによる現場のDXの加速を図る考えだ。

 また、秘匿性に優れたLTE方式のSIM認証を採用した高いセキュリティ運用と、マルチアクセス機能による不感エリア対策や、IoTデバイスと親和性が高いWi-Fiとの連携により、災害や外部環境の影響を受けにくい現場最適なマルチネットワーク構築を構築し、安心・安全な職場環境の構築と現場業務の高度化を目指すとした。

 加えて、パナソニックのネットワークオペレーションセンター(NOC)にて、泉北製造所へ導入済みの自営等BWAシステムと、新たに導入するローカル5Gシステムの統合管理を行うことで、「泉北-姫路」間での拠点間連携を含めた一体運営やネットワーク一元管理により、ネットワーク運用・管理コストの削減を図る。

マルチアクセス機能で統合管理をおこなう一体運営

 なおパナソニックでは、現地環境を熟知した無線シミュレーションによるエリア設計や現地調査、置局設計などの企画・コンサルティングをはじめ、ネットワーク設計やシステム検証、無線局免許取得支援などのSI業務、NOCによる遠隔サポート、無線エンジニアリングサポートなどを活用し、現場最適なネットワークの導入から構築、運用までをトータルでサポートするとのこと。