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パナソニック、ローカル5Gを含むマルチアクセス制御を検証できる「Network Connect Lab」を開設

 パナソニック株式会社コネクティッドソリューションズ社とパナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社は25日、パナソニックグループの佐江戸事業場に、Sub6帯域(4.6GHz~4.9GHz)を活用したローカル5G SA(スタンドアローン)システムやマルチアクセス制御の実証や検証を行える「Network Connect Lab」を開設したと発表した。

 Network Connect Labは、実験試験局免許を取得したローカル5Gの通信エリアとして、測定器などの設備も活用し、ソリューションや製品のシステム評価が可能な環境を提供する。ローカル5G、プライベートLTE、Wi-Fiなど、マルチなネットワークでの検証環境を準備し、顧客のユースケースを持ち込んでの検証が可能。顧客の現場課題を持ち寄り、パナソニックのエッジデバイスやソリューションによる解決策を提案する。

 具体的には、ローカル5Gによるロボットアームの遠隔操作や、変動の激しい無線環境下での映像伝送ソリューションといったデモ環境に加えて、複数の基地局、移動局の通信状態をモデル化し、システム全体の機能や性能の可視化を可能にする無線システムシミュレーターを用意した。これにより、ローカル5Gや無線ネットワークを利用した具体的なユースケースを体感できる。

 パナソニックの無線システムシミュレーターは、モバイル通信機器やシステム開発で実績を積んだシミュレーションモデルを組み込んだ自社開発のシステムレベルシミュレーターで、顧客環境に合わせたさまざまなカスタマイズを加え、顧客にとって最適な提案を提供できると説明。また、大手通信キャリアや大手法人向けにも、同シミュレーターを活用した多くの解析結果納入実績があるという。

 パナソニックでは、ネットワーク、ソフトウェア、エッジデバイスなどのソリューション群を、顧客の課題に合わせて提案し、導入支援・構築・運用サポートまでを一体的に提供する「現場マルチネットワークサービス」を2月に発表している。サービスは、ローカル5G、プライベートLTE、Wi-Fi 6など、複数の無線ネットワークを1つの5Gコアで制御し、統合的に提供するビジネスモデルを掲げており、その技術開発も進めていくとしている。

 また、同事業においては、ネットワークシステムのみでなく、5G含む各種無線ネットワークを受信できるエッジデバイスや、それらを制御する業界別アプリケーションも合わせて提供しており、順次エンドツーエンドでネットワークからアプリケーションまで、統合的な検証も行える場にしていくとしている。