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IDCフロンティア、GPU/HPCサーバー向け「高負荷ハウジングサービス」を提供

 株式会社IDCフロンティアは8日、同社が運営する「東京府中データセンター」において、GPUやHPCサーバーなど超高発熱機器の高集積に対応する「高負荷ハウジングサービス」を提供開始した。

 高負荷ハウジングサービスでは、リアドア型空調機を搭載した専用ラックを、排気面が内側になるように2架列単位で配置したモール構成により、モール内で排気を1つに混合(ミキシング)する気流システムを導入。これにより、リアドア型空調機の運用上の懸念点であった空調故障時の冗長性が確保され、高性能IT機器を安定して継続稼働できる、耐障害性の高いサービスを提供する。このモール構成による気流システムは、商用のサービスとしては国内初導入になるという。

リアドア型空調機専用ラックとモール構成
モール構成の気流イメージ

 1ラック当たり標準で15kVA、最大で20kVAの高電力供給と、大風量・高静圧のファンと中央熱源方式で冷却水を循環させる冷水コイルを組み合わせたリアドア型空調機により、GPUサーバーの複数台搭載やHPCサーバーなど、発熱の大きいサーバーの高集積に対応する。

 ネットワーク面では、東京府中データセンターは大手町と100Gbpsのバックボーンネットワークで接続しているため、高負荷ハウジングサービスのラックも、IDCフロンティアの東京大手町PoPを経由した広帯域のインターネット接続が可能。また、L2閉域網接続サービス「バーチャルブリッジ」を活用することで、IDCFの他のデータセンターやクラウドサービスと、広帯域のネットワークで相互の閉域接続を実現できる。

 さらに、サーバー構築や運用・監視作業の代行、障害の復旧支援を専門スタッフが行う「オンサイト運用アウトソーシングサービス」により、顧客がデータセンターに入館をすることなくシステム構築と運用でき、ニューノーマル時代におけるインフラエンジニアの負荷軽減とデータセンター活用も支援するとしている。