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NEC、オンライン診療やデジタル問診支援など医療DXに向けたクラウドサービスを提供
2021年11月17日 12:03
日本電気株式会社(以下、NEC)は17日、医療デジタルトランスフォーメーション(DX)に向けて、クラウドサービスの事業を強化し、2021年11月から新サービスを順次提供開始すると発表した。
新サービスとしては、クラウドセキュア接続サービス「MegaOak Cloud Gateway」、オンライン診療・カンファレンス支援サービス「MegaOak Telehealth」、デジタル問診サービス「MegaOak Template for 問診」、記録業務を支援する音声サポートサービス「MegaOak Voice Assist」の4サービスを提供する。
MegaOak Cloud Gatewayは、医療機関を支援するサービスと電子カルテシステムを安全に接続するサービス。医療情報の保護に関する3省2ガイドラインに準拠したクラウド環境と、接続における認証などのセキュリティを提供。医療機関はセキュアな環境で、NECのクラウドサービスだけでなく、他社クラウドサービスの利用も可能となる。
また、標準的データ連携にも対応し、医療機関における将来的な医療データ利活用への取り組みにも応用できる。価格は月額3万5000円から。
MegaOak Telehealthは、ビデオ通話によるオンライン診療機能と、患者・家族・医療機関間のコミュニケーションを組み合わせ、地域中核病院を核とした情報連携を強化するサービス。医療機関の電子カルテシステムの外部接続が可能となり、患者本人の同意の上、地域の医療従事者間との利用にも広げることで、患者、地域の病院・クリニック等との距離を越えた円滑なコミュニケーションを実現し、地域中核病院を核とした各医療機関との情報連携を支援する。
サービスを利用することで、クリニックから地域中核病院への紹介時には直接オンラインで地域中核病院の予約が可能となり、患者情報の安全かつスムーズな連携を実現する。また、地域中核病院からリハビリ施設や介護施設などの転院先医療機関との転院調整や、退院後のフォローをオンラインによるコミュニケーションを活用して行うことが可能となる。価格は月額14万8800円(税別)から。
MegaOak Template for 問診は、従来は紙で行っていた問診票記入を、患者自身のスマートフォンや院内で用意したタブレット端末などを使用して、院内外から問診情報を入力可能とするサービス。設問内容を柔軟に設計でき、設問は患者の回答内容によって次に表示される設問が変わる仕組みのため、無駄なく最小限の項目での入力環境を提供する。また、病院共通設問については院内で共有されるため、別の診療科において再度入力の手間を無くすことが可能となる。
これにより、患者は事前に問診入力ができ、共通設問の回答情報が院内で共有されるため、院内の待ち時間の短縮を実現でき、医療機関においては受付やヒアリングの業務時間の軽減、待合室の混雑緩和を実現する。価格は月額8万8000円(税別)から。
MegaOak Voice Assistは、医療に関する専門用語に対応した音声認識エンジンを搭載することで、看護師の発話内容を高精度でテキストに変換し、効率的に電子カルテシステムへの転記を可能とするサービス。
これにより、看護師は患者に対するケアや治療経過などの情報を、発話を通じて場所を選ばず記録でき、多くの時間を要する看護記録業務を軽減し、患者へのより質の高い看護に注力できる。価格は月額16万1200円(税別)から。
NECでは、これらのクラウドサービスについて、2025年度末までに200施設以上への導入を目指す。