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ウイングアーク1stのBIツール「Dr.Sum Ver.5.6」、Python連携で機械学習基盤へと進化

 ウイングアーク1st株式会社は22日、データ基盤ソリューション「Dr.Sum」において、Pythonとの連携機能を実装した新版「同 Ver.5.6」を提供開始すると発表した。

 Dr.Sumは、さまざまな企業システム内に蓄積されているデータを統合し、高速な集計・レポーティングを行えるようにするBIツール。同製品はこれまで、企業内に蓄積されたデータを高速に集計するエンジンとして利用されてきたが、日々の業務から取得できるビッグデータをアルゴリズムを用いて分析し、需要予測による在庫最適化や予知保全等で業務に活用したいというニーズが高まっていることから、今回の新版では、統計解析的手法や機械学習などのモデルを構築するためのライブラリが豊富に揃っているPythonとの連携を実装した。

 具体的には、Dr.Sumのデータベースに格納されているデータをPythonスクリプトで処理し、結果をテーブルに保持することが可能になる。これにより、Pythonプログラムを大量の業務データやセンサーデータとシームレスに連携できるようになるため、予測値の取得やプログラムの再学習を行えるとのこと。

 なおウイングアーク1stでは、Dr.Sumではこのほかにも、データの前処理や、エラー発生時のログ出力、分析結果の業務部門への共有など、機械学習モデルを運用するために必要な機能を兼ね備えているので、1つのプラットフォームで機械学習基盤(MLOps)を構築でき、ビッグデータを迅速に機械学習モデルに投入可能になるとアピールしている。

Dr.Sumで実現する機械学習オペレーション

 また新版では、インメモリエンジンが強化され、インメモリ永続化での差分更新、UNION ALLの対応を新たに追加したほか、集計速度を改善した。また、「QUARTER」「DAYNAME」「MONTHNAME」などのSQL関数の追加、管理クライアントツールの機能強化も実施している。

 Dr.Sumの価格は、基本となるDr.Sumエンジンが1サーバー345万円(税別)から。