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IBMとSAP、SAPの金融・データ管理ソリューションをIBM Cloud for Financial Servicesに搭載

 米IBMと独SAPは現地時間7月28日、SAPの金融およびデータ管理ソリューションを、IBM Cloud for Financial Servicesに搭載し、金融サービス業界におけるIBM Cloudの採用の加速を支援すると発表した。

 IBM Cloud for Financial Servicesは、金融サービス機関が各自のテクノロジーパートナーやFinTech企業と取引を行うための、高度に保護された専用環境を提供する。組み込みのセキュリティやコンプライアンス管理の機能を持ち、企業がIT全体を見据えたモダナイゼーションやトランスフォーメーション、イノベーションの妨げとなっている、リスクと規制の障壁を軽減できるよう支援する。

 SAPでは、SAP S/4HANAソリューションをはじめとするSAPのインテリジェントスイートと、SAP Adaptive Server EnterpriseをはじめとするSAPの戦略的データ管理向けソリューションおよびSAP IQソフトウェアを、IBM Cloud for Financial Services上に搭載し、金融サービス機関とそのパートナー、FinTech企業に向けて提供する。

 SAPのインテリジェントスイートは、銀行が既存顧客により上質なサービスを提供できるようにするために設計された、統合アプリケーション、インテリジェントテクノロジー、およびデジタルプラットフォームを提供する。戦略的データ管理向けソリューションとSAP IQソフトウェアは、インメモリテクノロジーの長所をこれらのソリューションと組み合わせることで、ビジネスの俊敏性を実現するための強固なデータプラットフォームを提供する。

 IBMとSAPは、今回のコラボレーションは、企業が業界の厳しいコンプライアンス、セキュリティ、およびレジリエンシー要件に取り組むのを支援するとともに、金融サービス機関のビジネストランスフォーメーションおよびイノベーションをサポートすることを目的としていると説明。IBM Cloud for Financial Servicesに搭載されたSAPのソリューションを利用することで、顧客は各自の規制およびコンプライアンス基準に対応できるとしている。