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ヤマハ、遠隔会議用サウンドシステム「ADECIA」で卓上設置型マイクロフォンを提供

快適な音響を実現するシステムを、より手軽に導入可能

 ヤマハ株式会社は21日、1月に発売した遠隔会議用ワンストップサウンドソリューション「ADECIA(アデシア)」において、テーブルトップアレイマイクロフォン「RM-TT」を6月より販売すると発表した。価格は8万8000円(税込)で、ホワイト、ブラックの2色展開となる。

RM-TT

 「ADECIA」は、中規模会議室向けの遠隔会議用サウンドソリューション。シーリングアレイマイクロフォン「RM-CG」、専用プロセッサ「RM-CR」と、Dante/PoE対応ラインアレイスピーカー「VXL1-16P」と、PoE給電対応のネットワークスイッチ「SWRシリーズ」を組み合わせ、マイクロフォンからスピーカーまで音の流れをワンストップで導入・運用・管理できる点を特徴としている。

 今回提供されたRM-TTは、コンパクトでありながら話者の声を逃さず収音する、有線方式のテーブルトップアレイマイクロフォン。ADECIAリリース時より提供されているRM-CGは天井設置型だったため、会議室への設置が難しい場合もあったが、今回のRM-TTは卓上設置型のため、そうした場合でもADECIAを導入可能になったという。

 卓上への設置は、マイク本体とPoEスイッチをLANケーブルで接続するだけで簡単に行えるほか、最大8台までのマイクロフォンを接続可能となっており、会議の形態や参加人数に応じて必要なマイクロフォンを設置するだけで会議を開始できるとした。

 また、LANケーブルの長さを変更すればマイクロフォンの配置を自由に変更可能。ADECIAの特長のひとつである、RM-CRを組み合わせた簡単自動設定・自動音響調整機能を用いれば、これまでは設置・調整に必要とされてきた、音響に関する「知識」「経験」が少ない場合でも、調整時間の最小化を実現するとしている。

 さらにRM-TTには、会議形態や参加人数に合わせて単一指向性、スーパーカーディオイド、ハイパーカーディオイド、無指向性、双指向性、トロイドの6つの指向性から、その場のシチュエーションに適合したモードを選択できる「指向性可変機能」を搭載。1台のマイクロフォンに4個のマイクエレメントを搭載することで実現した「オートボイストラッキング(自動話者追尾機能)」により、自動で発言者に指向性を向けてくれる。

 加えて、RM-TTはDSPを搭載するので、個々のマイクロフォンで収音した音声に最適な補正をかけられ、さまざまな場面で快適な音声を提供可能とした。具体的な機能としては、話者の声の大きさにかかわらず自動で適正な音量を保つ「オートゲインコントロール」、遠隔拠点からの音声の戻りを除去する「エコーキャンセラー」、周囲にあるプロジェクタやPCのファンなどからの定常的なノイズを軽減する「ノイズリダクション」、余分な残響を抑えて音声を聞き取りやすくする「残響抑圧機能」などを利用できる。

 なおヤマハでは、RM-TTを、RM-CRやVXL1-16P、SWR2311P-10Gと組み合わせることで、快適かつ簡単な遠隔会議を可能にする「ADECIA Tabletop Solution」を提供するとアピールしている。