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日立、Afterコロナを見据えた協創によりLumadaムーブメントを加速するためのフラッグシップ拠点「Lumada Innovation Hub Tokyo」を開設
2021年3月22日 13:13
株式会社日立製作所(以下、日立)は22日、Afterコロナを見据えた新たな協創により、Lumadaムーブメントを加速するためのフラッグシップ拠点「Lumada Innovation Hub Tokyo」を4月15日に開設すると発表した。
日立では、Afterコロナを見据えたニューノーマル社会でのイノベーション創出のあり方を、「業界・空間・時間を超え、知恵やアイデアをつなぐ」ことと再定義し、その実現に向けたサービス・協創空間を「Lumada Innovation Hub」として体系化。そのフラッグシップ拠点として、「Lumada Innovation Hub Tokyo」を東京都千代田区丸の内のサピアタワーに開設する。
「Lumada Innovation Hub Tokyo」は、日立が2019年4月に開設した研究開発拠点「協創の森」や、世界の先進工場「Lighthouse」に選出された大みか事業所など、DX(デジタルトランスフォーメーション)の最前線となる協創施設や多様な人材と、顧客やパートナー、スタートアップ企業など業界を越えたステークホルダーをバーチャルとリアルでつなぎ、知恵やアイデアを掛け合わせることで価値創出を活性化するとしている。
また、取り組みを推進するため、グローバルでのDX推進やエコシステムのコラボレーションの実績を有するキーオピニオンリーダーとして加治慶光氏と澤円氏の2名を社外から招いた。両氏は、「Lumada Innovation Hub」のSenior Principalに就任する。
「Lumada Innovation Hub Tokyo」の設計コンセプトは、人々の豊かな営みを、時空を超えて一双の屏風に描いた「洛中洛外図」となる。ここに集うさまざまな才能がDXを通じて生み出す多彩な価値をひとつにつなぎ合わせることを象徴する「すやり霞」をデザインモチーフに、対話による発想やひらめきなどを促し、イノベーションの創出を支える物理空間と情報環境を用意する。
具体的には、オンラインでも利用可能な5つの協創空間「Meet-Up Square」「DX Gallery」「Co-Creation Studio」「Mirai Atelier」「Incubation Base」を提供し、ビジョン構築からビジネス化までの協創プロセスを支援する。また、これらの協創空間では、日立がコロナ禍において試行し、培ってきたビジョン構築や、アイデア創出などの協創プロセスのデジタル化のノウハウを駆使することで、議論を深めるFace to Faceを含めたリアルだけでなく、イノベーション創出を迅速化するバーチャルを組み合わせた最適なハイブリッド環境を提供し、レジリエントなコミュニケーションを支えていく。
たとえば、大みか事業所、Lumada Center Southeast Asiaなどの日立グループ拠点やLumadaアライアンスプログラム参加パートナーのDXの現場をつなぎ、バーチャル工場見学や実証実験へのリモート参加を実現することで、より具体的な議論を可能にし、迅速に協創を進められる。また、協創空間で開催するワークショップでは、社会の将来変化を捉えたビジョンデザインのフレームワーク25のきざしを活用することで、過去のデータからでは予測が困難な未来を洞察し、PESTの視点(P:政治、E:経済、S:社会、T:技術)で人々がどのような問題を抱えニーズを持っているかを考え、将来に向けて取るべき選択肢を導き出すことが可能と説明。このように導き出したビジョンやアイデアを、「Lumada Solution Hub」を活用することで、素早く具現化していくとしている。
日立では、2019年3月に日立とパートナーのデジタルソリューションや技術をつなぐ「Lumada Solution Hub」を発表、2020年11月には業界を越えた多様なパートナーをつなぐ「Lumada アライアンスプログラム」を開始している。
さらに今回、人々の知恵やアイデアをつなぐ「Lumada Innovation Hub」を加えて3つの仕掛けを連動させることで、さまざまな協創の現場がいつでもインタラクティブにつながりながら、日立と顧客やパートナーがともに価値を創出し、循環させるエコシステムが完成するとしている。
また、今後は「Lumada Innovation Hub」のコンセプトに則した協創空間を国内外に設置し、グローバルなパートナーとつなぐことで、イノベーション創出を活性化し、人々のQoLの向上と社会・経済の持続的な発展に貢献していくとしている。