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日立ソリューションズ・クリエイト、特化型AIを採用した製造業向けAIソリューションを販売

 株式会社日立ソリューションズ・クリエイトは1日、製造業向けに提供している「AIプラス 画像認識AIソリューション」に、特化型AIを採用した「刻印認識サービス」「顔認識サービス」をラインアップに加え、販売を開始した。

 日立ソリューションズ・クリエイトでは、業務のさまざまなシーンにAIをプラスしていくというコンセプト「AIプラス」の下、同社の強みである画像認識技術をベースにした「AIプラス 検査・判定ソリューション」を製造業向けに提供してきた。

 今回、より幅広い業務への展開に向け、サービス名称を「AIプラス 画像認識AIソリューション」に変更するとともに、AIシステム導入における課題や顧客ニーズへ対応し、AI活用による業務の自動化・効率化を加速するため、「刻印認識」「顔認識」それぞれに特化したAIを採用した「刻印認識サービス」「顔認識サービス」の2つのサービスメニューをラインアップに追加した。

 「刻印認識サービス」は、金属板などに刻まれた文字(英数字・記号)を、カメラ付きモバイル端末で撮影すると、AIによる認識が行われ、結果を画面に表示する。認識結果はファイルへの出力が可能で、他システムと情報連携できる。

 「顔認識サービス」は、スマートフォンで顔を撮影し、登録してある顔画像を元に人物の特定をするサービス。顧客が特定したい人物画像登録から認識までを、スマートフォンですぐに利用できる環境を提供する。

 サービスでは、刻印認識、顔認識、それぞれに大量の画像で学習を済ませた特化型AIを用意しているため、最低1枚の画像を準備すれば利用が可能。画像準備の負担を最小限に抑えつつ、業務にAIを活用できる。

 また、AIシステムの導入にあたっては、多くの場合、AIの検証精度を高めるための実証実験(PoC)が必須となっているが、サービスでは事前に学習を済ませたAIモデルを使用するため、実証実験を省略し、精度検証、精度向上の期間を大幅に短縮できる。検証結果を確認する簡易的な画面や、管理者向けの画面など、必要最低限の機能をセットにして用意しているため、導入後の姿を早い段階でイメージできる。

 刻印認識サービスでは、AIシステム導入後に、新たに認識させたい対象が発生した場合、顧客自身でAIに再学習をさせることにも対応する。

 刻印認識サービスの価格(税別)は、クラウド版は24時間利用可能なコースが月額30万円、1日12時間(8~20時)利用可能なコースが月額25万円、1日8時間(9~17時)利用可能なコースが月額20万円。再学習オプションは月額5万円。また、2カ月間限定で試用環境を提供する「お試し版」を月額10万円で提供する。オンプレミス版は240万円。

 顔認識サービスは、オンプレミス版のみでの提供となり、価格は150万円。

 日立ソリューションズ・クリエイトでは、今後3年間で売上高累計4億円を目標とする。