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IIJ、ネットワーク機器を一元管理できる「IIJマルチプロダクトコントローラサービス」を提供開始

 株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は26日、顧客が自社ネットワーク(WAN)で運用しているネットワーク機器や仮想アプライアンス製品を、遠隔で一元的に制御・管理できるネットワークマネジメントサービス「IIJマルチプロダクトコントローラサービス」を提供開始した。

 IIJマルチプロダクトコントローラサービスは、機器の自動接続・集中管理の仕組みをOEM提供する「SACM」のサービス基盤を刷新し、多様なアプライアンス製品に対応できるプラットフォームとして新たに開発したもの。機器の設定、監視、管理はすべてクラウド側から集中管理できるため、顧客はエンジニアによる現地でのネットワーク機器の設置・疎通確認や保守交換作業が不要となり、導入の効率化、人的コストの削減が図れる。今後は、UTMや無線LAN機器などを含む、他社ネットワーク機器についても順次対応していく予定としている。

「IIJマルチプロダクトコントローラサービス」利用イメージ

 IIJではこれまで、拠点ルータ機器の一元管理を可能にするサービスとして「IIJ SMF sxサービス」を提供してきた。IIJ SMF sxサービスでは、自社開発のルータ「SEILシリーズ」に対応していたが、新たに提供するIIJ マルチプロダクトコントローラサービスでは、SEILシリーズに加え、SACM専用サービスアダプタとして提供している「SAシリーズ」にも対応する。

 SEILシリーズ、SAシリーズは、拠点ネットワークを構築するための企業向けルータで、VPNやリモートアクセスなど、さまざまな用途にも利用できます。サービスアダプタをネットワークに接続して電源を入れるだけで、設定情報(コンフィグ)を自動取得し、設定変更や管理はクラウド側のマネジメントシステムで集中管理できる。

 また、専用管理画面を進化させ、大量の機器を直感的に操作しやすいインターフェイスを提供する。トラフィック、サービスアダプタの使用状況(CPU、メモリ)など、各種ステータスやログをリアルタイムに専用画面で確認でき、各種コマンドの実行やバージョンアップなども一括で設定できる。大量のネットワーク機器を正確に管理でき、機器の新規導入や保守交換時における作業負荷を軽減する。

 さらに、複数の拠点に設置している異なるベンダーのネットワーク機器を一元的に集中管理し、効率的に運用したいという声に対応し、マルチベンダー対応の新しいプラットフォームを開発した。拠点ネットワークに設置するエッジルータのほかに、IoT向けゲートウェイ機器やリモートアクセス機器、UTMなどを含め、他社製ネットワーク機器についても、順次対応していくとしている。

 サービスの価格(税別)は、サービスアダプタ1台を利用した場合のシステム利用料が、初期費用3000円、月額費用3000円。サービスアダプタのレンタル料は、初期費用が1台5000円、月額費用が1台6800円から。