ニュース
オートメーション・エニウェア、「Enterprise A2019」と「Citrix Workspace」をソリューション連携
ノーコードでレガシーアプリケーションのプロセス自動化を実現
2020年12月17日 11:24
オートメーション・エニウェア・ジャパン株式会社(以下、オートメーション・エニウェア)は16日、エンタープライズRPAプラットフォーム「Automation Anywhere Enterprise A2019」(以下、Enterprise A2019)を、シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社(以下、シトリックス)の「Citrix Workspace」マイクロアプリと連携させることを発表した。
同日には、このソリューション連携の取り組み概要について、オンラインで説明会を開催した。
ノーコードでのプロセス自動化が実現
昨今、業務プロセスの効率向上に欠かせないデジタル化の動きが加速している一方で、ITインフラ環境の実情は、クラウド関連のAPIに対応したアプリケーションが増つつあるものの、API連携のない「レガシーアプリケーション」が混在する環境に置かれている。デジタル化に向けては、この「レガシーアプリケーション」のクラウド移行を進めることが急務となるが、そのためにはプログラムの改修が必要であり、年単位の時間がかかるといった課題を抱えていた。
こうした課題に対して今回、オートメーション・エニウェアの「Enterprise A2019」とシトリックスの「Citrix Workspace」のマイクロアプリを連携させることで、API連携のないレガシーアプリケーションへの対応が可能となり、ノーコードでのプロセス自動化が実現するという。
「Citrix Workspace」の特長について、シトリックス セールス・エンジニアリング本部 執行役員 本部長の永長純氏は、「『Citrix Workspace』は、いつでもどこでも、どんなデバイスからでも仕事ができる環境を、セキュアに提供するクラウドプラットフォームとなっている。『Citrix Workspace』の統合インターフェイスを通じて、仮想アプリケーションやSaaSアプリケーション、モバイルアプリケーションなどに簡単にアクセスできる。また、IT管理者の視点では、ユーザー・認証管理やアプリケーション管理、デバイス管理、ゼロトラストのセキュリティ管理など充実した管理機能を備えている」と紹介。
「今回、『Enterprise A2019』と、『Citrix Workspace』のマイクロアプリが連携したことで、今まで対応が難しかった従来型のレガシーアプリケーションのプロセス自動化をノーコードで実現し、『Citrix Workspace』のマイクロアプリからさまざまな業務の自動処理を行うことが可能となった。これにより企業は、既存アプリケーションに変更を加えることなく、ユーザーからの改革・改善アイデアなどを迅速にプラットフォームに反映させ、DXの実現に向けて、アプリケーションの変革を加速させることができる」(永長氏)としている。
具体的なソリューション連携の仕組みについて、オートメーション・エニウェア カントリーマネジャー 日本営業統括の由井希佳氏は、「今回のソリューション連携では、『Enterprise A2019』を、『Citrix Workspace』マイクロアプリの“画面操作ローコード開発環境”として連携している。これにより、『Enterprise A2019』を通じて、レガシーアプリケーションなどあらゆる製品の自動化プロセスを、ノーコードかつ数日で開発することができる。開発した自動化プロセスを展開することで、マイクロアプリから操作した内容を、Automation AnywhereクラウドのBotで実行し、レガシーアプリケーションに対して定型業務や繰り返し作業を自動処理させることが可能となる」と説明した。
このソリューション連携の適用範囲としては、サイボウズKintone、OBC奉行シリーズ、インフォマートなどの日本製クラウドに加え、Microsoft Officeアプリケーション、SAP ECCおよびS/4 HANA、 Oracle EBS、PTC Windchill、Notes、独自開発システム、さらにはホスト/AS400などのターミナルまで、オンプレミスのレガシーアプリケーションを幅広くカバーしている。
例えばユーザーは、使いたい業務アプリケーションをそれぞれ立ち上げたり、仮想環境に入る手続きを毎回しなくても、「Citrix Workspace」のマイクロアプリから簡単な操作ですべての業務プロセスを利用することができる。また、システムや業務プロセスの種類、データの場所、使うデバイスなどを意識することなく業務プロセスを適用・利用できるようになる。さらに、社内システムが改変されたり、違うシステムになっても、「Enterprise A2019」とのAPI接続を変更するだけで自動化を続けることができるという。
「このソリューション連携を通じて、フロントオフィスからバックオフィス、さらにはデジタルビジネスまでEnd-to-Endでの業務プロセスの自動化を支援し、DXの実現に向けて、アジャイルでビジネスを加速させる『インテリ ジェントオートメーション・プラットフォーム』を提案していく」(由井氏)との考えを示した。