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パロアルト、クラウドネイティブセキュリティプラットフォーム「Prisma Cloud」の新版を提供、買収したAporetoの機能などを統合

 パロアルトネットワークス株式会社(以下、パロアルト)は29日、統合型クラウドネイティブセキュリティプラットフォーム「Prisma Cloud」について、4つの新しいクラウドセキュリティモジュールを組み込んだ新版「Prisma Cloud 2.0」を提供開始すると発表した。

 Prisma Cloudは、アプリケーションやデータ、クラウドネイティブのテクノロジースタック全体に対して、開発ライフサイクルやマルチ/ハイブリッドクラウド環境にまたがるセキュリティとコンプライアンス監視を提供する、包括的なクラウドネイティブセキュリティプラットフォーム。

 今回の新版では、2019年に買収したネットワークセキュリティ企業の米Aporetoの機能を含む、新しい4つのクラウドセキュリティ機能をPrisma Cloudに追加した。

 追加するData Securityモジュールでは、データ損失防御(DLP)機能により、AWS S3向けの検出、分類、マルウェア検知を提供する。業界特有の規制がある組織や企業は、クラウドを採用する際にData Securityを活用することで、各コンプライアンス要件を満たすことができる。さらに、クラウドセキュリティポスチャ管理(CSPM)機能と組み合わせて利用することで、データ漏えいにつながるクラウドリスクに関する重要なコンテキストを得られる。

 ウェブアプリケーションおよびAPIセキュリティのモジュールでは、企業が既に使用しているクラウドワークロード保護プラットフォーム(CWPP)用のエージェントと統合され、ウェブアプリケーションをレイヤー7(L7)の脅威やOWASP TOP 10で挙げられた脅威から保護する。

 IDベースのマイクロセグメンテーションのモジュールでは、Aporetoの買収に伴って統合されたクラウドネットワークセキュリティ(CNS)機能により、セキュリティポリシーの包括的な制御と管理とともにネットワーク通信のエンドツーエンドの可視性を提供する。

 IAMセキュリティのモジュールでは、クラウドインフラストラクチャ権限管理(CIEM)機能を提供し、特定のクラウドリソースへのアクセス権を可視化し、最小権限でのIDアクセスを自動的に確立することで、リソースの保護を実現する。

 Data Security、ウェブアプリケーションおよびAPIセキュリティのモジュールについては、Prisma Cloudを利用の顧客に提供を開始している。他の2つのモジュールは、プレビュー版として限定提供中で、顧客の要望に応じて機能を有効にすることができる。