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OKI、コニカミノルタ、丸紅の3社、カメラとAI技術を利用した感染症対策ソリューションを試験運用

体表温度測定、マスク有無自動検知などにより入退場時の健康チェックを支援

 沖電気工業株式会社(以下、OKI)、コニカミノルタ株式会社、丸紅株式会社の3社は24日、オフィスや各種施設の入口などにおいて、通行者を対象とした体表温度測定、マスク有無の自動検知などを行うソリューションの試験運用を、9月29日より開始すると発表した。

 新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、オフィスや工場、空港・駅、公共施設、商業施設などのさまざまな場所において、従業員や利用者を対象とした入退場時の健康チェックが実施されているが、厳重な健康チェックの実施は、受ける側・行う側の双方にとって負荷になっている面もあり、感染症対策と運用負荷軽減の両立が喫緊の課題になっている。そこで3社では、今回、各社のアセットとノウハウを組み合わせたソリューションを構築し、その試験運用を開始するという。

 このソリューションでは、OKIのAIエッジコンピュータ「AE2100」、コニカミノルタのグループ会社であるMOBOTIX AG(以下、MOBOTIX社)の「MOBOTIXネットワークサーマルカメラ」、および丸紅の100%子会社である丸紅ネットワークソリューションズ株式会社のクラウド型AI映像監視サービス「TRASCOPE-AI」を連携。体表温度が高い人やマスクを着用していない人を自動検知し、その人物を特定することで、感染症対策の効率的な運用を支援できるようにした。

 具体的には、MOBOTIXネットワークサーマルカメラを用いて対象者の体表温度測定を行うと同時に、通常カメラでも映像をとらえ、AE2100に搭載されたコニカミノルタ製マスク有無自動検知エンジン、およびSaffe社製顔認証エンジンが解析を実施する。マスク有無自動検知エンジンは、コニカミノルタ独自の属性認識技術とディープラーニング(深層学習)技術により、高速かつ高精度な検知を行えるという。

ソリューションの提供イメージ

 システム全体のインテグレーション、ソリューション化は丸紅ネットワークソリューションズが担当。解析された検知/認証結果はTRASCOPE-AI上で管理され、リアルタイムでの確認を可能にした。

 MOBOTIXネットワークサーマルカメラは、1台でも同時に複数人を認識し、それぞれの体表温度測定、マスク有無自動検知、顔認証を行えるため、複数人のチェックを実施する管理者の時間と手間を低減可能。さらに、複数台のMOBOTIXサーマルカメラ/AE2100をTRASCOPE-AIで管理することもでき、大規模な利用環境への導入にも対応する。

 なお、同ソリューションの自社システム環境での運用を希望する企業に対しては、オンプレミスでの提供も予定されている。

 このほか、ソリューションでは、解析結果がしきい値を超えた対象者がいた場合、遠隔地の管理者へメールなどによってアラーム通知をしたり、表示灯などの外部機器と連携したりすることも可能。顔認証機能を活用し、社員データベースなどと連携した詳細な対象者把握を行う仕組みも用意され、現地での無人運用を含めた、さまざまな運用ケースに対応できるようにしているとのこと。

 また、既存システムやサイネージなどと連携した運用を実現するための外部連携APIを搭載。既存のロボットなどと連携させ、マスク未着用の利用者に対し自動的にマスク着用を呼びかけるといったことも行えるとした。

 なおソリューションの開発にあたっては、各社の個人情報保護方針に基づいて、人権の尊重、プライバシーの保護に配慮しているとのことで、顔認証機能の導入は選択制にするとともに、同機能の利用にあたっても利用者本人の同意を得ることを前提としている。

 同ソリューションの試行運用はまず、OKIが9月29日に開催する「AIエッジ・カンファレンス&ソリューションコンテスト」にて行われる予定。同コンテストの会場入口に設置され、来場者の体表温度測定およびマスク有無自動検知に利用し、コンテスト会場における感染リスクの低減に活用するとしている。

 また3社は、同ソリューションの販売開始に向けて実証実験を継続的に実施し、OKIは映像AIソリューション「AISION」商品、コニカミノルタはMOBOTIXネットワークサーマルカメラに付加する商品、丸紅は丸紅ネットワークを通じてTRASCOPE-AIサービスとして販売する考えだ。