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セイコーソリューションズ、閉域モバイル網を活用したNTP配信サービスを11月以降に販売開始へ
2020年9月11日 17:42
セイコーソリューションズ株式会社は11日、閉域モバイル網を活用したNTP配信サービスの提供に向け、独自ソフトウェア技術「Seiko Smart Time Filter(仮称)」を開発したと発表した。実証実験にて、無線通信区間において一定のレベルでNTP同期精度を保てることを確認したという。なお、同実証実験の結果を踏まえ、閉域モバイル網を活用したNTP配信サービスを11月以降に販売開始する予定。
現在、企業システムにおけるICT機器の時刻同期は、インターネット経由でパブリックNTPサーバーに接続するか、企業内部に設置されたNTPアプライアンスサーバーにアクセスして行われている。しかし、インターネットを介する場合はセキュリティ上の懸念があり、企業ユースには不適なほか、アプライアンスを利用する場合でも、時刻ソースとなる固定回線やGPSアンテナの敷設が必要なことから、構築期間が長くなったり、導入コストが高くなったりする場合があるとのこと。
このためセイコーソリューションズでは、NTPアプライアンスサーバーおよびサービスを長年提供してきた経験を生かし、新たに、より簡単で使いやすい、モバイルネットワークを用いたセキュアなNTP配信サービスを提供すべく開発を進めてきたという。
このサービスでは、通信に閉域モバイル網を利用することでセキュリティを担保できるほか、固定回線設置工事やGPSアンテナ敷設が不要になる点がメリット。また無線通信区間において、独自技術のSeiko Smart Time Filter(仮称)を用いることで、NTP同期精度を保った、安定したNTP配信が可能になるとのこと。
なお、同技術を利用せず、一般的なNTPによる時刻修正を行った場合と比較すると、時刻同期開始直後から安定した精度での時刻配信が可能になるとしており、実証実験では、時刻UTC±5msec以内の時刻精度を実現したという。
また、8月26日~28日に沖縄県那覇市で開催された「JANOG46 Meeting」会場でも、首都圏内での実証実験と同じ機器構成で閉域モバイル網を通じた同期デモを実施し、会期を通じて10msec程度の精度に収まっていることが確認されたとした。
セイコーソリューションズでは、これらの実証実験で得た知見をもとに、閉域モバイル網を活用したNTP配信サービスの提供を開始する予定で、今後はさらに、NTPサーバーのメンテナンスや同期状況を監視するためのオプションサービスなども提供を予定している。