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日本マイクロソフトが東京都のCOVID-19対策に協力、軽症者の体調管理向けアプリ開発を支援

アプリのテンプレートはGitHubにオープンソースとして公開

 日本マイクロソフト株式会社は23日、東京都の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策のなかで、軽症者等の体調を管理する「健康管理アプリケーション」の提供に関し、技術協力を行ったと発表した。同時に、ほかの自治体でもこのアプリケーションを活用できるよう、アプリケーションのテンプレートをGitHubにオープンソースとして公開している。

 東京都では、医療機関がCOVID-19の重症患者の入院治療に注力できるように、入院治療が必要ない軽症者等を宿泊療養施設に受け入れているが、従来は看護師や職員が1日2回、検温結果などの体調を電話で入所者に確認し手作業で入力していたため、入所者・看護師の負担を軽減する仕組みが求められていたという。

 そこで東京都と日本マイクロソフトは、入所者が自ら、毎日の体調をスマートフォン等に入力し、看護師や行政機関が管理できるアプリケーションを宿泊療養施設に導入するため、共同プロジェクトを4月20日に開始。4月30日~5月1日に宿泊療養施設での試験運用を行った後、実運用を開始した。

 こうして導入された「健康管理アプリケーション」は、iOS/Androidに対応したモバイルアプリで、入所者側は、検温結果などの自身の体調管理を看護師へ容易に報告できるようになった。

軽症者用のモバイルアプリ。このほか、看護師向けのタブレットアプリも用意されている

 また「健康管理アプリケーション」を通じて入所者が入力したデータは、Microsoft Azureにてセキュアに保管・集計され、看護師や職員は、ダッシュボード形式でデータを可視化するアプリケーション「体調分析ダッシュボード」によって、容易に状況を把握できるようになったとのこと。

体調分析ダッシュボード

 なお、日本マイクロソフトではこうしたアプリケーションの開発にあたり、ビジネスアプリケーション作成ツール「Microsoft Power Apps」を活用して、「健康管理アプリケーション」のベースとなるサンプルテンプレートを開発し、東京都に提供したほか、「体調分析ダッシュボード」をデータ可視化ツール「Microsoft Power BI」で作成している。