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Intelligence DesignとFRONTEOが提携、AIを用いた画像証拠探索ソリューションを提供

 Intelligence Design株式会社と株式会社FRONTEOは23日、AIを用いた画像証拠探索ソリューションを提供開始すると発表した。従来、テキスト以外は目視に頼っていた情報漏えい調査ならびに著作権・意匠権の侵害をめぐる調査において、高精度化・効率化を実現するという。

 情報漏えい事件において、故意・過失を問わず組織内の人間によって持ち出されたり、外部からの攻撃によって流出したりするデータには、顧客データや営業機密、技術情報などさまざまなものが存在する。中でも技術情報の中には、文章だけでなく多くの写真や図面、意匠などが含まれるため、流出が疑われる際には流出元と流出先に存在する文書の画像を比較・検討する必要があるという。

 また技術情報の場合、文書の中には多数のシステム図、設計図、写真などが含まれることから、証拠探索は容易ではなく、非常に多くの時間を要する点も課題になっていたとのこと。

 今回提供する画像証拠探索ソリューションは、情報漏えい調査におけるこうした課題を解決するためのもの。Intelligence DesignのAIプラットフォーム「IDEA generator」をFRONTEOの証拠探索・不正調査に組み込むことにより、従来は目視で行ってきた画像の仕分けをAIで迅速に行えるようになるとした。

 利用にあたっては、まず、検索対象の画像(部品の図面やシステム図、 写真など)を収集し、アノテーション(データのタグ付け)を行って学習データを作成。作成したデータをIDEA generatorに学習させることにより、個別証拠画像探索AIが構築され、そのAIを用いて証拠画像を探索する、といった手順になる。

 ユーザー企業は、IDEA generatorで“見つけたい画像”を迅速に見つけ出すとともに、FRONTEOのテキスト解析AIで調査対象者の動きをコミュニケーション面からあぶり出すことにより、幅広い調査に対応できる総合的な証拠探索ソリューションを導入できるとのことだ。

 なお今後は、より迅速な調査を可能とするため、FRONTEOが証拠データ解析に使用する、高度なセキュリティが施された環境上にこうしたシステムを構築する予定としている。