ニュース

デンソーとNTT Com、車両SOC技術の実証実験を2020年1月より開始

 株式会社デンソーとNTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は16日、これまで両社で開発してきた、車両をセキュリティ面で見守る「車両向けセキュリティオペレーションセンター」を実現する技術(以下、車両SOC技術)の実用化を目指し、実験環境での車両SOC技術の検証を、2020年1月から開始すると発表した。

 デンソーとNTT Comでは、車両に搭載されたセキュリティ機能からの出力データを解析することで、サイバー攻撃を検知し、その影響範囲を特定する車両SOC技術を2017年から開発してきた。この技術により、サイバー攻撃の種類や状況に応じた適切な対応を支援し、コネクティッドカーにおける安全性・可用性の向上、迅速なセキュリティ対策の実現を目指しているという。

 両社では今回、これまで開発してきた車両SOC技術の実用化に向け、実験環境での技術検証を開始する。具体的には、実験車に多種多様なサイバー攻撃を実施し、実験用車両SOCによるサイバー攻撃の検知、影響範囲の分析など、さまざまな事象への対応シミュレーションを繰り返すことで、さらなる技術向上を図るとのこと。

 なお今回の実証実験において、デンソーでは、自社が保有する車載システム、車両サイバーセキュリティ、コネクティッドカー、MaaS開発などで培った情報セキュリティ・通信・データ解析に関する技術を担当する。

 一方のNTT Comでは、同社が持つ、ネットワーク、クラウド、マネージドセキュリティ(ITセキュリティオペレーションセンターなど)に関する技術を担当するのみならず、NTTセキュリティの分析技術、NTTセキュアプラットフォーム研究所の研究成果といった、NTTグループの最新のセキュリティ技術も最大限に活用するとのことだ。