ニュース

Red Hat、エンタープライズKubernetesプラットフォームの最新版「Red Hat OpenShift 4.2」を発表

 米Red Hatは現地時間10月16日、エンタープライズKubernetesプラットフォームの最新バージョンとなる「Red Hat OpenShift 4.2」を発表した。

 Red Hatでは、OpenShift 4.2はKubernetes環境のセットアップや管理を自動化する機能により、クラウドネイティブなテクノロジーを開発者にとってより使いやすく、アクセスしやすいものにすることを目的としていると説明。これにより、開発者はKubernetesに関する高度な専門技術の習得ではなく、次世代のエンタープライズアプリケーションの開発に集中できるとしている。

 開発者サービスとして提供される「Red Hat OpenShift Service Mesh」は、サービスメッシュを実現する「Istio」「Kiali」「Jaeger」の各プロジェクトに基づき、Kubernetes Operatorによって機能強化されており、OpenShift上でマイクロサービスベースのアプリケーションの開発、デプロイ、管理を簡素化するように設計されている。

 「Red Hat OpenShift Serverless」は、サーバーレス基盤の「Knative」に基づき、テクノロジープレビューとして提供される。ユーザーの要求への対応能力を維持し、オンデマンドでスケールアップしつつ、ゼロまでスケールダウンできるアプリケーションを実行することにより、コスト削減を促進する。

 「Red Hat OpenShift Pipelines」は、開発者プレビュー段階で、Kubernetes Operatorとして提供される。CI/CDパイプラインの各ステップを独自のコンテナで実行し、要求の変化に応じて各ステップを独立にスケーリングすることができる。

 また、「Red Hat CodeReady Containers」により、開発者はビルド済みのOpenShift環境をノートPC にインストールし、ローカルで開発を行うことができる。このソリューションは、コンテナ開発ツールとローカルクラスタを組み合わせたフレームワークを提供することで、クラウドネイティブなアプリケーションをローカルで開発し、準備が整った段階で本格的なOpenShift環境にデプロイできるようにする。

 また、ハイブリッドクラウドへの移行を容易にするための機能として、OpenShift 4.2ではOpenShift Container Platformの簡素化・自動化されたインストールを、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)などのパブリッククラウドと、OpenStackなどのプライベートクラウドにわたって実行できる。

 さらに、OpenShift 3からOpenShift 4へのアップグレードや、あるOpenShiftクラスタから別のOpenShiftクラスタにワークロードをコピーするための移行ツールや、サードパーティのストレージプロバイダーがエコシステムに接続するためのContainer Storage Interface(CSI)ドライバを提供する。