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ヤマハ、PoE給電対応のスマートL2スイッチ「SWX2210Pシリーズ」3モデルを提供

 ヤマハ株式会社は、スマートレイヤ2(L2)スイッチ「SWX2210シリーズ」の機能をベースとしたPoE給電対応スイッチ「SWX2210Pシリーズ」を、12月より販売開始すると発表した。

SWX2210Pシリーズ

 SWX2210Pシリーズは、2013年4月に発売された「SWX2200-8PoE」の後継となるPoE給電対応スイッチ。第2世代のスマートL2スイッチであるSWX2210シリーズをベースとすることで、スマートL2スイッチとしての機能が強化されているほか、従来は8ポートモデルのみだったポート数のバリエーションに16ポートモデル、24ポートモデルが追加されており、全部で3モデルをラインアップした。

 PoE給電機能はIEEE 802.3atに準拠しており、1ポートあたり最大30Wを給電可能。全ポート同時でも各ポートから15.4Wを給電できる給電容量(8ポートモデルで最大124W、24ポートモデルでは最大370W)を備えているため、PoE受電に対応した無線LANアクセスポイント、IPカメラ、IP電話機など、多台数の機器を無理なく接続できるという。

 また、さまざまな方法でPoE給電状態を確認できるほか、ポート単位でPoE給電のオフ/オンを行うことで、PoE受電機器の再起動が可能。Web GUIによる機器単体でのPoE制御をはじめ、ヤマハルータなどのL2MSマスターと組み合わせることで、遠隔地からSWX2210Pシリーズを監視・制御することもできる。

 加えて、ヤマハルータのLuaスクリプト機能や監視ソフトウェア「Yamaha LAN Monitor」を用いれば、アクセスポイントやIPカメラなどの死活監視も行え、PoE受電機器を自動で再起動するといった使い方も可能とした。

 一方、スマートL2スイッチとしての機能はSWX2210シリーズの機能をベースとしているので、VLANやQoSに加えてリンクアグリゲーションをサポートし、フロアスイッチとして充実した機能を利用可能。さらにSWX2200-8PoEでは非対応だった、スイッチ単体でのWeb GUIからの設定機能を搭載した。これにより、スイッチのリソースの状態やログ情報などをダッシュボード画面で確認できるだけでなく、VLANなども簡単に設定できる。

 もちろん、TELNETによるCLI設定にも引き続き対応し、事前に作成しておいたコンフィグをCLI経由で複数のスイッチに反映させるなど、設定作業の効率化も実現可能。独自のコンフィグ変換ツールを利用して、SWX2200-8PoEの設定をSWX2210Pシリーズに移行する機能も備えた。

 ラインアップは、PoE給電対応1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T×8ポートの「SWX2210P-10G」、16ポートの「SWX2210P-18G」、24ポートの「SWX2210P-26G」を用意する。価格(税別)はそれぞれ、7万9800円、11万9800円、15万9800円。3モデルとも、アップリンク用に、PoE給電に対応しない1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T×2ポートを搭載しているので、導入時の柔軟性が増している。

 なおSWX2210シリーズとSWX2210Pシリーズでは、今後の機能追加(無償アップデート)も予定されている。ファームウェアの更新により、SNMPによるネットワーク管理機能や、ACL(IPv4/IPv6/MAC)、マルチキャストスヌーピングによる通信帯域の有効活用といった機能が利用可能になるとのこと。ファームウェア公開時期は2020年春が予定されている。