ニュース

アズワン、統合型バックアップアプライアンス「Rubrik r6000シリーズ」でバックアップ時間を大幅に短縮

 東京エレクトロン デバイス株式会社(TED)は2日、アズワン株式会社の業務システム向けに、統合型バックアップアプライアンス「Rubrik r6000シリーズ」を導入したと発表した。同社では、200台の仮想サーバーのバックアップに同シリーズを活用する予定。

 計測機器・科学機器などの販売を行っているアズワンでは、従来、基幹システムを含む全業務システムのデータについて、フルバックアップを行っていた。しかし、この5年間でeコマースの取扱商品点数がそれまでの10倍を超え、300万点以上となったことで、データ量が急増。夜間の時間帯だけではバックアップが終了せず、システム障害が発生した際には、復旧の遅れや重要情報消失が起こるリスクを抱えていたという。

 また、バックアップ運用の専任担当者を置いていないため、運用管理業務の平準化も課題で、容易な拡張性やクラウド連携などへのニーズも高まっていたとのこと。

 アズワンはこうした課題の解決を図るために、すでにデータベースやシンクライアントの基盤に導入し、その機能性を評価していたハイパーコンバージドインフラ(HCI)型のバックアップ製品を検討。その結果、TEDの技術サポートのもと日立ソリューションズが提案した、米RubrikのRubrik r6000シリーズを2019年1月に採用決定した。

 その理由としては、他社製品はハードウェアが別で、かつコマンドを用いて実行する操作や設定が多くあり、画面だけでは作業が完了できなかったことを挙げた。その点、Rubrik r6000シリーズはコマンドを必要とせず、画面ですべて操作できることに加えて、直感的で使いやすい点を評価したという。

 アズワンでは、バックアップやリカバリなどの運用試験で問題がないことを確認した後、2019年4月より導入を開始。従来は1台あたり2時間かけて行っていた仮想サーバーのバックアップが、同製品では永久増分バックアップの手法により、10分以内で完了できるようになった。

 また従来は、仮想サーバー3台の同時実行でも処理時間が遅くなり、バックアップをとりきれないことがあったものの、現在は仮想サーバー20台を同時に実行しても、問題なくバックアップできているとのこと。このほか、GUIでの直感的な操作が可能なことに加え、バックアップ状況などがわかりやすいグラフで表示されるため、経験の浅い担当者でも一定レベルの運用管理業務を行えるようになったとした。

 機器拡張についても、Rubrik r6000シリーズはHCIのアーキテクチャを採用していることから容易に行え、これまでは最大で1カ月かかっていた拡張作業を、システムを止めることなく1時間以内に完了できる見込みとなっている。

 なお、現在までに70台の仮想サーバーに対して導入を終えており、今後もサーバー更新のタイミングで順次導入を進める計画だ。