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KDDI、CiscoのクラウドとKDDIの電話網を融合した法人向け電話システム「Cisco Webex Calling」

 KDDI株式会社とシスコシステムズ合同会社(以下、シスコ)は4日、クラウド型電話システム「Cisco Webex Calling」を、10月31日よりKDDIが法人向けに提供すると発表した。

 「Cisco Webex Calling」は、固定電話回線や主装置などの宅内設備不要で利用できるクラウド電話サービス。固定電話番号(0~ABJ番号)での外線通話、内線通話(PBX機能)をマルチデバイス(BYOD対応可能)で利用できるため、場所にとらわれず、オフィスと同じように業務を継続できるという。また番号ポータビリティにも対応するので、現在利用中の固定電話番号をそのまま利用可能とした。

 利用にあたっては、主装置などへの高額な初期投資や固定電話回線、宅内機器が不要で、オフィスのレイアウト変更や内線番号・グルーピングの変更、新オフィスの開設が容易になるほか、電話設備のクラウド化により、定期的な設備のバージョンアップが不要になる点も特徴。さらに、BCP(事業継続計画)対策としても役立つという。

 管理機能としては専用のポータルサイトが提供され、ユーザー自身で転送や自動アナウンスなどの設定を即時に反映し、利用できるとのこと。

 加えて、運用保守の窓口がKDDIに一元化され、これまでバラバラに注文・管理されていた音声設備環境を、クラウドライセンスからデバイスまでKDDIがワンストップで提供する点もメリットとしている。

 なお、Cisco Webex基盤においてビデオ会議機能(Cisco Webex Teams、Cisco Webex Meetings)と併用することにより、ビデオ会議やファイル共有、電話、ビジネスチャット、Office365やG Suiteなどとの連携まで、One-IDでの自由なコミュニケーションを選択できる。

 ラインアップとしては、クラウド電話機能(固定電話機、モバイル、PC)を利用できる「ベーシックライセンス」と、これらに加えて、有償版のCisco Webex Teamsを同一アカウントで利用できる「エンタープライズライセンス」を用意する。

 価格はそれぞれ、月額1200円(税別)、月額2000円(税別)で、別途、アクセス回線・宅内機器・LAN工事費用などがかかる。また、12カ月の最低利用期間が設定されているほか、固定電話機を利用する場合は、シスコのIP電話機を別途購入する必要がある。

 なお、2020年3月末までに申し込んだ法人には、1年間、ベーシックライセンスの料金でエンタープライズライセンスの機能を利用できるキャンペーンも提供されるとのこと。