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GMOクラウド、実店舗の来店客分析サービス「Diversity Insight for Retail」でクロスABC分析を可能に

 GMOクラウド株式会社は10日、カメラ映像をAIで分析する技術(AIカメラ)を活用した実店舗の来店客分析サービス「Diversity Insight for Retail byGMO」において、「クロスABC分析機能」を提供開始すると発表した。また同時に、Google Analytics連携など3つの機能のアップデートも実施している。

 Diversity Insight for Retail byGMOは、実店舗に設置した小型カメラや、既存の防犯カメラの映像を通じて、AIが来店客の属性(年齢・性別・ライフスタイルなど)や行動を分析し、見える化できるサービス。これにより、店舗の販促活動・収益アップを支援するという。

 新たに搭載したクロスABC分析機能は、定量データを利用し、専門知識を持たなくても実用的な分析を行えるように支援する機能。来店客の年齢・性別・ライフスタイル分析などの属性から推定する「購買意欲・関心」と、指定エリアにおける「滞在時間」の2軸で、自動的にA・B・Cのランク付けした“クロスABC分析”の結果レポートを簡単に確認できるようにした。

 GMOクラウドでは、これを用いることで、取得したデータの分析結果を簡単に見える化できるだけでなく、仕入れする商品の最適化や、売り場における広告・販促の施策への落とし込みがしやすくなるとアピールしている。

 また、販促POP・サイネージ広告の効果測定機能におけるUIを改善。A・Bの2パターンの広告画像やキャッチコピーなどを用意し、より効果のあったものはどちらか比較する「ABテスト」において、実施結果をひとつの画面で比較表示できるようにした。

 このほか、Google Analyticsとの連携により、Webサイトやオンラインショップの来訪者属性と、リアルな実店舗の来店客属性の比較を、ひとつの画面で表示できるようにしている。この改善では、オンラインショップと実店舗との間での比較がしやすくなることから、それぞれのチャネルに適した広告出稿や顧客体験の向上に寄与するという。

 さらに、チェーン店など複数店舗で導入している場合、店舗別・期間別など任意の設定で行う、来店客属性・来店人数・回遊率などの比較分析結果を、ひとつの画面で確認できるように改善した。

 なお今後は、API経由でPOSレジサービスと連携する機能の実装や、さらにスムーズなデータ分析を可能にする機能の強化、離脱分析の強化を年内に行う予定。2020年には、インバウンド対応や国内経済の発展に寄与するデータ活用施策の支援として、国際的ライフスタイル分析への対応も予定している。

クロスABC分析の管理画面。小売店舗の統計・データ分析の専門家が監修したという