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GMOクラウド、AIを活用した小売業向けの実店舗来店客分析サービス「Diversity Insight for Retail byGMO」を提供開始

 GMOクラウド株式会社は23日、企業のIoT・AI化サポート事業「IoTの窓口 byGMO」において、独自のAI分析技術を活用した、実店舗の来店客の属性や行動を分析・見える化できる小売業向けサービス「Diversity Insight for Retail byGMO(以下、Diversity Insight for Retail)」の提供を開始した。

 Diversity Insight for Retailは、実店舗に設置した小型カメラや、既存の防犯カメラの映像を通じて、AIが来店客の属性(年齢・性別・ライフスタイルなど)や行動を分析し、見える化できるサービス。

 店舗はサービスを導入することで、来店客分析におけるスタッフの業務負荷を軽減できるほか、AIによる高精度な分析が可能になる。これにより、仕入れや販売戦略の最適化や、レイアウト変更や販促キャンペーンの効果検証などを効率的に行えるため、実店舗の収益改善に役立てられる。

 設置しているカメラの映像をもとに、AIが瞬時に来店客の人数をカウントするため、目視によるカウント漏れを防げるほか、これまで調査にかかっていた人的コストの削減が可能。紙コップサイズ程度の小さなカメラを電源につなぐだけで、導入準備が完了し、API接続環境があれば、既に利用している店内の防犯カメラをそのまま利用することもできる。

 AIの専門知識は不要で、見やすい画面で誰でも多様な分析が可能。ウェブブラウザー表示形式のため、PCだけでなくスマートフォンからもいつでもAI分析結果を確認できる。

 来店客の分析においては、経済産業省が定めている「カメラ画像利活用ガイドブック」に準拠し、個人のプライバシーに配慮した作りになっており、例えば「30歳・男性・サラリーマン」といったように、個人を特定せずにその特徴だけを抽出して情報を取得するため、顧客のプライバシーを侵害することはないとしている。

 GMOクラウドでは、小売業界においては、実店舗の来店客の人数カウントや属性・行動分析などは店舗スタッフの目視による場合も多いことから、業務負荷がかかるだけでなく、分析が感覚的になりがちであるという課題があったと説明。小売業界における業務効率化と、来店客分析の精度向上を図るべく、独自のAI分析技術を活用し、実店舗の来店客の属性や行動を分析・見える化できる小売業向けサービスとして、Diversity Insight for Retailを開発したという。

 Diversity Insight for Retailの料金は、基本的な個人の属性分析を行える「Basicプラン」が初期費用5万円、月額2万5000円から。個人の属性および行動の全項目を分析可能な「Premiumプラン」が初期費用15万円、月額料金は個別見積もり。要望に合わせて必要な分析項目をカスタマイズして提供する「ASKプラン」は初期費用、月額料金とも個別見積もり。また、12月18日までの申し込み最大10社を対象に、初期費用が最大15万円分割引になるキャンペーンを実施する。

 GMOクラウドでは、10月24日~26日に渋谷ヒカリエで開催されるファッション系展示会「PLUG IN 2019SS」において、Diversity Insight for Retailの技術を応用し、来場者が好きそうな服をAIが選ぶ「AIスタイリスト機能」の体験ブースを設置する。