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「てけてけ」など運営のユナイテッド&コレクティブ、ウイングアークのクラウドBIダッシュボードを導入

スマホからでも使える、ユーザーが使いやすいBI環境を実現

 ウイングアーク1st株式会社は4日、居酒屋「てけてけ」などを運営するユナイテッド&コレクティブ株式会社が、ウイングアークのクラウドBIダッシュボード「MotionBoard Cloud for Salesforce」(以下、MotionBoard Cloud)を採用したと発表した。ユナイテッド&コレクティブでは同サービスを利用し、店舗、エリア、業態、全社といったそれぞれの立場で自在な視点でデータを可視化して、迅速にPDCAサイクルを回すBI環境を構築したという。

 ユナイテッド&コレクティブは、博多水炊きなどの鶏料理を中心とする居酒屋「てけてけ」、ハンバーガーカフェ「the 3rd Burger」など、複数の業態からなる外食チェーンを展開している企業。店舗数は91店(2019年2月現在)を数えているが、この経営を支えているのがデータの可視化だという。

 データの可視化においては、クラウド上のデータベースであるamazon RDSに蓄積されたPOSデータ、Salesforceで管理している各店舗の日々のオペレーション情報や従業員の勤怠情報などを一元的に集約し、KPIを迅速に把握できるようにしたいと考えていたとのこと。

 しかし、当初導入した海外製のクラウド型BIツールは、データをグラフィカルに表示する機能は優れていたものの、データ検索や集計機能の自由度が低く、ユーザーからこんなデータを見たいというリクエストを受けるたびに、個別に対応しなければならなかったため、組織にはうまく定着しなかった。

 そうした中で、イベントに出展されていたMotionBoard Cloudがユナイテッド&コレクティブの目に止まり、同製品をベースにBIシステムを刷新した結果、日次の定型レポートのみならず、さまざまな役職や担当業務に応じた自由な切り口で詳細なデータを把握できるようになったという。さらに、従来は1時間以上かけて行っていたExcelによるデータ集計の作業時間がゼロになっている。

 現在はこのBIシステムを利用し、店長は日々の売り上げやコスト、従業員の勤怠などをチェックしているほか、スーパーバイザーやエリアマネージャーは、担当店舗・地域に起こっている問題を早期に把握して対処している。また本部スタッフや経営陣は、チェーン全体の状況を俯瞰(ふかん)した上で、新たな施策を立案するために活用しているとした。

 KPIの確認はスマートフォンからでも行えるようになっており、具体的には、例えば「ランチ顧客単価」といったKPIについて、店舗やエリア、業態ごとなど、全社の自在なスケールでデータを可視化し、迅速にPDCAサイクルを回せるようになったとのことだ。

 なお今後は、予測的なデータ分析の活用を視野に入れ、事前シミュレーションと結果の両面から施策を検証するデータの可視化を計画している。さらには、それぞれの担当店舗・地域で起こっている問題をできるだけ早期に察知するために、多様なKPIに大きな変化が表われた場合に、リアルタイムにアラートを通知するプッシュ形式での情報発信も検討している。